ソ連の復活

2008年08月09日

8月8日、グルジアとロシアが開戦しましたね。これより4日前、8月4日付『中国青年報』の記事をば。

7月31日、ロシアの『kommersant』の一面トップに次のような記事が掲載された。「ロシア外交部は近日、ロシアCIS事務庁の創設の具体的な建議をロシア政府に提出した。順調なら、ロシア政府の新しい機関となり、ロシアCIS事務庁は、早ければ今年9月にも正式に動き出す。この機関は、主にロシアとCIS各国と政治、経済、人文などの領域の協力強化を担い、ロシアのCIS各国への影響力拡大を目指すものだ」

ロシアは国力が増強するにつれ、ロシアの高層は、CIS関係国家と政治軍事との連体強化において、「ハードパワー」を強化すると同時に、段々とCIS地域における「ソフトパワー」をも重視するようになってきている。本紙記者が、ロシア外交官やシンクタンクの人々と交流した際、彼らはCIS問題について話をするときいつも「近隣」という言葉を好んで使う。この「近隣」とは、ロシア人は、CIS地域に対する「専用の名詞」で、西側国家の学者やアドバイザーらは、この「近隣」を「旧ソ連空間」と好んで称す。ここ数年来、ロシアと欧米などの西側国家は、この「旧ソ連空間」の奪い合いを止めたことがなく、双方の闘争策略と闘争手段は、次々と刷新されている。

今年5月21日、プーチン首相をはじめとするロシア新政府が成立した。新政府成立の最初の日、プーチンは、ロシアは、主にロシアのCIS各国との事務を司り、経済貿易関係の発展と非政府組織による工作を進め、CISの一体化を進める、ロシアCIS事務庁を創設すべきだと宣言した。

あるロシアのCIS問題のベテランの専門家は本紙の記者に対し、「プーチンがこの機関を創設しようという発想は、アメリカ国際開発庁(USAID)から得た可能性が非常に高く、このUSAIDは世界の100以上の国家に支局を持つ機関で、その中にはCISの各構国家も含まれている。この機関とアメリカ政府側機関とは、絶えず極めて密接な協力関係にあり、アメリカのさまざまな非政府組織と相互協力関係にあり、ここ数年、CIS内で連続して発生した2、3の「色革命」の黒幕でもある。これについて、ロシア高層ははっきりと認識しており、無関心でもない。今のところ、ロシア高層も型どおりに、人を以って人を制す方法を開始した」と述べた。

ロシア外交部の第一CIS司司長のクシシュトフは記者に「ロシア外交部はロシアCIS事務庁創設の具体的な工作をロシア政府にすでに提出し、現在この建議は、ロシア政府の関連各部門、委員会で内部研究討論が行われている。ロシア外交部は、この建議が8月には政府関連の工程が終わり、最終的に政府が命じることを希望している」と認めた。聞くところによると、ロシアCIS事務庁は、直接ロシア国家財政から資金援助を得て、ロシア外交部には属さないという。

ロシア大統領弁公庁のある匿名の官員は、「この新しい機関の出現で、ロシア本国とCIS各国との関係は、新しいレベルにまで昇華することとなる。ロシアは、CIS内で直面している脅威は日増しに増えており、ロシア手中にある資源、これらの十分な資源を用いてCIS地域への影響力を拡大しなければならない」と述べた。クレムリンの別の者も記者に対して「ロシアとCISの一部の国家との関係がどのようなものであるかに関係なく、ロシア大統領や外交部とCIS国家が口論していたとしても、ロシアCIS事務庁は、ロシアの計画通りに自分達がすべきことをやるだけで、CIS国家にロシア語の文学著作を提供したり、これらの国家の非政府組織がロシア語を広げる手助けを行うのだ」と強調した。

「メドベージェフ-プーチン体制」が発足してから、さまざまな兆しが、CISに対する工作への力点を絶えず強化していることを示している。メドベージェフ大統領が今年7月15日に批准し公布した新しい「ロシア対外政策構想」には、ロシアはこれまでの「CIS各国と戦略的パートナー関係を設立してきた」が、現在「平等互恵、双方の利益の基礎の上に逐次友好関係を設立する」と明確に指摘している。

ロシアは、ベラルーシとカザフスタンを「積極的に協力を展開する」重点国家とし、ウクライナとグルジアの2つのCISにおける親西側の「別物」となる、はっきりとヨーロッパの一部となる、断固として両国がNATOに加盟することに反対するという一文が記されている。

ロシアにとって、CIS地域への影響力と統制力とを強化することは、その対外政策の「重要中の重要」なことであり「絶対的に優先すべき方向」なのだ。

「メドベージェフ-プーチン体制」に順調に政権交代が行われてから、2人はCISにおける事務で相互に協力し、プーチンが首相に就任して初めての外遊はベラルーシで、CIS独立国家共同体国家政府首脳理事会会議、全てのCIS国家の指導者が参加し今年6月にサンクトペテルブルクで開催された非公式首脳会談に出席し、次々とメドベージェフ大統領と二国間会談を行い、メドベージェフは今年5月にカザフスタンを大統領就任後初の外遊として尾とじれ、今年7月はじめにメドベージェフは、G8サミットに参加するために日本に赴く機会を利用して、わざわざ「遠回りをして」アゼルバイジャン、トルクメニスタン、カザフスタンの3カ国を訪問していた。

聞くところによると、メドベージェフは今年の秋に、タジキスタンとキルギスタンを訪問し、ますます活発となっているCISへの外交攻勢を引き続き維持させるという。この一連の活動から、ロシアの最高レベル層がCISを重視し、ロシアがこの「ハード、ソフト両面」を駆使する新政策を通じて、ロシアとCIS各国の「特殊な感情」を絶えず深めることを望んでいることは間違いない、

中国青年報「俄与美欧争奪“后蘇聯空間”

ロシアからの圧力を、新体制となってから特に激しくグルジアは受けていたということのようです。ロシアがソフトパワーを使いこなすことなど出来るはずもなく、ごり押しとなったといったところでしょうか。

そういえば上海協力機構、最近めっきり聞かなくなりました。

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posted by タソガレ at 13:52 | Comment(2) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
>めっきり聞かなくなりました

ありゃ…二頭並び立たないのですかね。モンゴル帝国をも凌駕する版図と思っておりましたに。

ベラルーシはともかく、カザフが足下に膝を屈するでしょうかね…日本との関係強化を目指す裏には…
Posted by 三浦介 at 2008年08月15日 16:02
今月末に胡錦涛は、中央アジアを歴訪し、その中で上海協力機構の会議に出席するようです。どういったものになるでしょうかね。ロシアも来るのかな?
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080818/chn0808181307001-n1.htm


中共主導によるモンゴル帝国の版図復活より、意志という点ではロシアのソ連邦の版図復活の方がはるかに強いのが現状のようです。
「戦略的互恵関係」から「友好関係」という言葉に変化しているというところにもそれがよくく表れていますね。
またそこにロシアの変化を嗅ぎ取って報じていた中共はさすがですし、中共も「友好」という言葉を同じ意味として捉えているということでもありますね。
Posted by タソガレ at 2008年08月19日 23:03
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