日本経済がしぶとい理由を探れ

2008年12月20日

少し前のものになりますが、12月2日付『人民日報』の経済コラムより。

この金融危機の中、日本の経済は世界各国と同じように損害は極めて大きい。まず、株式市場が暴落している。東京の株価指数は一度26年ぶりの最低を記録し、多くの上場企業が破産している。更に円高が、13年ぶりの高値を記録した。そして輸出が廃れ、欧米国家の経済衰退が日本の対外輸出の激減を招き、トヨタは2008年度の業績予測が1兆円を下回り、日産の最新の業績予測もゼロとなった。日本の内閣府が最近公表した統計によると、第3四半期のGDPが昨年の同時期と比べてマイナス0.1%で、連続二期の下落となった。財経大臣・与謝野馨も日本経済が衰退の段階に入ったことを認めた。

およそ1ヶ月の恐慌を経て、日本は上から下まで、金融危機と経済的衰退の現状にどのように対峙しようかと積極的に思考し始めた。

事実、日本の企業の金融投資方面においては、一貫して比較的保守的だ。日本企業は、この”保守性”によって、日本経済の損失は極めて大きいながらも、”活力”を保っているのだと考えている経済学者がいる。東京証券取引所の某高官は、2つのデータを示した。一つ目、日本企業と民衆は多くの金を有していて、日本全体の個人金融資産は1,500兆円(およそ105兆人民元)で、企業はもっと多い。二つ目、日本の株式市場のシェアで最も多くを占めているのは意外にも外国人で、日本の小口投資家が占める割合は15%に過ぎず、企業に至っては、たった9%なんだという。これだけ沢山のお金は何処へ行ったのか?もともと、日本人は痛みを経験したことから、金融に対してある種の不信感を抱いており、貯金や国債を買ったり、非常にリスクの少ない金融商品を好んでいるのだ。これと同じように、日本企業も金融市場で”銭で銭を生む”ことにあまり熱中していないのである。

多くの企業が、金融機関に対して確実な方法での自己金融資産の管理を要求し、大企業に至っては自分で銀行を開き資産管理を行い、その財力をもっぱら企業自身の生産研究開発に集中しているのだ。一部の資金で細々と投資することもあるが、決して日常の流動資金を運用することはないのだ。何度かの経済危機を経験した日本企業は、地に足をつけて着実に本業をしっかりと行って、はじめて金融業にも手を出しているので、絶対に落ち込みが深くなりすぎることがないのだ。

現在の日本企業は企業自身が解決方法を探し、金融危機がもたらした円高、輸出の現象などの問題を一種のチャンスであると捉えていると経済学者は指摘する。まず、輸出立国方式での発展を放棄しなければならず、海外の資源獲得を強化し、強い日本円を利用することで資源を輸入し、関連産業を引き上げ、それから内需産業を持続的に発展させなければならず、建築、観光、製紙、テレビ番組制作などの内需産業が海外遠征することを支持し、最後に科学技術への投入や国際市場の調査研究を増大させ、世界最高水準の技術を応用し商品化する一方で、商品機能を簡略化し、生産率を高め、コストを下げる必要があるのだという。適切に対応しさえすれば、日本は他の国よりも容易に金融危機を潜り抜けることが可能で、もっと言えば、危機を経験した後に更なる競争力を手に入れている可能性もあるのだという。

東アジアの実業家は工場を建設することを好む、このような”物造り”情緒は、ここ数年のアメリカの金融神話の誘惑によって幾分薄れていた。しかしながら、金融危機来襲に際し、地に足をつけて実体経済を発展させるという精神は、更に称賛されるべきものとなった。金融危機は、2006年に倒れた2人の日本の若者を思い出させる。1人は当時、日本の三大ポータルサイトだった”ライブドア”の総裁・堀江貴文で、もう一人は、”民間の株の神様”と称された村上ファンドのトップ村上世彰だ。2人は共にあの数年間、風光無限の時代の寵児で、彼らはアメリカの投資方式を崇拝し、日本の伝統を軽視し、情報戦略と敵対的買収によって株価を操作することを善しとしていた。しかしながら、2人は最終的に虚偽情報とブラックボックス操作の嫌疑により相前後して逮捕され、日本の株式市場から、一連の騒動で3,000億円以上が蒸発したのだ。西側メディアは、彼らは嘆いているとして長い間、これは日本の”老いぼれ”どもによる復讐なのだと思っていた。彼らは日本の伝統を変革する先駆者だったのか、それとも虚像の経済を弄んだ詐欺師だったのか?今に至っても定説はない。でも、村上が逮捕されたあの日の晩、一人の普通の営業マンが、社長である”老いぼれ”が常に言っていたという話が印象深く刻まれている。「日本では”金があれば万事OK”的な考え方では通用しない、まじめに汗水流した事実こそが正道である」

人民日報「流汗挨過金融危机(経済透視)

日本の労働に対する価値観については・・・

旧約聖書によれば、労働とは、アダムとイブが神との約束を破った罰として与えられたものといいます。ところが古事記には、天照大神が機織小屋から出てみれば、神々は高天原で働いていたと書いてある。神々が働くくらいですから、日本の神話によれば労働とは当然のこととして、善をなす行いであるわけです。

外務省「ODA・情けは他人のためならず(平成18年1月19日)

同じように価値観の違いを退職の迎え方の違いを例に引いた話も聞いたことがあります。曰く「欧米では退職時はバカみたいに大騒ぎする。なぜなら、やっと罰から解放されるから。出所祝いと同じ。しかし日本は、そうじゃない・・・」

この価値観こそが日本の強みであると。

12月7日に熊本市内で行われた麻生さんの街頭演説をば。


右下の「ひよこ(?)」をクリックすれば流れているコメントが消えます。

12日に行われた記者会見。

冒頭発言
質疑応答

中小企業の年末の資金繰り対策として9兆円の支援策などなど、第一次補正予算ですでに始動していること、政府の支援計画の大まかな流れってあまり報じられていないよなー。

新世紀のビッグブラザーへ blog「「メリークリスマス!麻生首相」祭り開催中
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Seesaaでようやくニコニコ動画が貼れる様になった記念にもうひとつ。

無役時代に地方で161回行った講演会のひとつで、ほぼ1年前、2008年1月26日に四国で行われ、経済中心について語っているものをば。長いけど面白いですよ。

今、言っている内容とほとんど変っていないけど、いわゆる”麻生節”ってやつが今はかなり押さえ気味なのがわかる(w



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posted by タソガレ at 11:02 | Comment(2) | TrackBack(0) | 経済関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
トヨタ赤字に転落予定なんで日本経済もかなりひっ迫しています。
Posted by m at 2008年12月20日 15:43
Posted by タソガレ at 2008年12月21日 00:05
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