前回、胡錦涛の御用新聞中国青年報に対中円借款凍結について一方的に中国外交部の非を攻め立てるような記事が掲載されたことを紹介しました(「対中円借款凍結で外交部を攻撃」)。日中関係悪化の原因はすべて日本側にあるとする従来の主張とは相容れないような記事に何か中共内で動きがあったのかなどと勘ぐったのですが、また同じような気になる記事を発見。
先週末の25日に北京で谷垣大臣と金人慶財政部長とが北京で会談を行いました。
【北京=福島香織】谷垣禎一財務相と中国の金人慶財政相ら日中の財務当局幹部による初の「日中財務対話」が二十五日、北京で開かれ、谷垣財務相は中国側に為替制度の柔軟な運営を求めた。
谷垣財務相は対話後の記者会見で昨年七月以来の人民元切り上げを歓迎する一方、「元相場の動きは限定的だ」と指摘。そのうえで「さらなる改革と柔軟な制度運営が必要」などと述べ、一段の改革を促した。
一方、金財政相は谷垣財務相に「対中円借款問題の年度内決定の延期は遺憾だ」と指摘し、日本政府の対応を批判。小泉純一郎の靖国神社参拝についても「日本の指導者が数次にわたり靖国神社の参拝を続けていることで日中関係が非常に難しい状況にある」との認識を示した。
会談では日中の税財政やアジア経済などについても意見交換したほか、来年に東京で二回目の会合を開き、定期的な対話の継続で合意した。
(産経新聞) - 3月26日2時48分更新
Yahoo!ニュース「初の「日中財務対話」…人民元や円借款など議論」
予想の範囲内の会談内容です。
【北京=木原雄士】谷垣禎一財務相と金人慶中国財政相は25日、経済・金融問題などを協議する初の「日中財務対話」を北京で開いた。会合では日中経済の相互依存が深まっているとの認識をふまえ、財務対話を年1回のペースで定期的に開くことで合意した。来年は東京で開催する。人民元相場について日本側は変動幅拡大を促したが、中国側は為替制度改革の現状を説明するにとどまった。
(以下略)
日本経済新聞「日中財務対話、定期開催で合意・人民元、変動幅拡大を要請」
日本が主導権を握っていたような雰囲気を感じますね。
で、気になったのは会談の内容ではなくこの会談の中国での報じ方です。翌日の26日に新華社がこの会談の内容を報じる記事を掲載しました。
(前略)中国の財部長金人慶と日本の財務大臣谷垣禎一が25日、北京ではじめての駐日財部長対話を行い、双方は中日両国の財政経済政策と地域と全世界経済発展について率直で誠意をもって深く意見交換を行った。
財政部によると、双方は第2回目の駐日財政部長対話を来年度に日本の東京で行うことを決定したということです。
(中略)
会談後両財政部長は記者会見を行い、経済のグローバル化が日に日に進む中で、駐日経済の相互依存度は益々強くなり、両経済の発展の過程でチャンスと挑戦に同じだけ直面していると発言した。更に中日間の財政金融問題での協力を推進するために、双方の財政部長と両国の財政部との協力を強化することを決定し、中日財政対話の構造を作り上げることに同意し、そのことがアジアと世界の繁栄を更に増進させ利益に繋がるとしている。
これより前、中国は相前後してドイツ、イギリス、ロシア、ブラジルなどの国々と財政部長対話の構造を作り上げており、国外と国内双方の経済形勢、二国間の財政と税収政策、金融改革及び国際財政金融の領域での交流と協力を強化する。
新華社「中日財長対話机制啓動 首次対話在北京挙行」
ネガティブな情報が一切入っていません。この新華社の記事が方々で転載され伝えられています。
対中円借款凍結のニュースが報じられたにも関わらず凍結に対して遺憾の意を表したことや靖国神社参拝を非難した点などネガティブな情報が一切入っていません。それどころか、終始友好的な雰囲気であったかのような内容です(実際、どうであったのかは知りません)。国内の反日機運に火をつけないような配慮を行っているのではないかと思える姿勢です。
27日になりようやく円借款凍結に遺憾の意を伝えたこと、小泉首相の靖国神社参拝を非難したこと、日本側から元切り上げ要求があったことを伝える記事が掲載されましたが(註1)、扱いは小さく新華社がこれを報じた記事は見ていません。
まー、この先、李登輝訪日や春の例大祭、小泉さんの靖国参拝や嫌でも反日機運が盛り上がる夏が控えており、何もないこの時期にむやみに反日侮日機運を自ら盛り上げることを差し控えたのかもしれません。または、順調に日中協議を行って関係改善が進んでいる中、またしても靖国参拝で日本側が良好な関係を潰した!などと持っていくための演出か、と思ったりもします。その為の一時的な引き潮の時期なのかも知れません。
または、唐家センが2月に行った野田毅との会談で「小泉首相にはもう期待していない」と言った通り、露骨な小泉外し外交の一環かも知れません。小泉さん以外との交流を図り国内で友好な雰囲気であると喧伝しつつ、靖国神社参拝やポスト小泉へ無言の圧力をかけるというやつです。
いずれにせよ、国内の反日侮日世論とそれを煽って胡錦涛に揺さぶりをかけようと企んでいる輩がいる限り媚日と思われないような絶妙な配慮が必要で、中共にとって対日外交は非常に難しく選択肢が狭いものであることに変わりはありません。
あっ、胡錦涛の御用新聞である中国青年報は、この会談は完全にスルーしています。その代わりというわけではないですが、日本のTBSと合同で作成した日中共同ドキュメンタリーの番組宣伝記事を掲載しています。「中日夢工房」と題された4回シリーズのドキュメンタリー番組のようです。第1回目の報道は、3月29日に日中同時放映のようです。日中双方の若者の相互理解と文化交流を主眼としていると記事にはあります(「中日将同歩播出電視片《女性眼中的中国和日本》」)。ざっと番組表を見たけどこんな番組TBSの放送予定にないんだけど・・・。
更にもう一本。龍谷大学教授で北京大学客員教授でもある卓南生氏が日本研究40年の成果をまとめた文集が出版されるなどという記事が掲載されています(「《卓南生日本時論文集》面世」)。
で、どこからのリーク知りませんが、朝日新聞が31日に行われるという胡錦涛の重要講話とやらの草案を手に入れて記事にしています。「中国側は日本と良好な関係を築こうと努力しているよ」って記事に仕上がっています。
中国の胡錦涛(フー・チンタオ)国家主席が31日、日中友好7団体代表との会談で示す「重要講話」の草案の概要が明らかになった。談話では小泉首相の靖国神社参拝やA級戦犯への直接の言及を避け、「中国が歴史問題を重視する理由」を強調する方針だ。中国側は首相の靖国参拝を厳しく批判してきたが、結果的に日本国内の反発にもつながった点を考慮。談話を「日本国民へのメッセージ」と位置づけ、幅広い理解を求める。
(中略)
草案では、これまで繰り返してきた「A級戦犯をまつった靖国神社への参拝」に対する直接の批判は避けている。
一方、▽国交を正常化した72年の日中共同声明で、日本側が「戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する」と表明した▽98年の日中共同宣言で両国が「過去を直視し、歴史を正しく認識する」ことで一致した、などの経緯を改めて指摘する。
さらに「正しい歴史認識」が日中両国の友好関係の「政治基礎」になっていると説明。これを否定する行為は容認できないとして「日本の指導者が過去に表明した反省を実際の行動に移す」ことへの期待を表明する。
(以下略)
朝日新聞「「靖国」「戦犯」言及避ける 中国主席の日本向け講話草案」
今まで胡錦涛直々に靖国神社参拝やA級戦犯とやらを非難する談話を発表したことがあったでしょうか。ちょっと記憶にないです。今までも「3つの文書に則り歴史を鑑み未来志向」などと唱え続けていただけだと思います。韓国のようにトップが軽々に他国の行動を具体例を挙げて非難する談話を発表するような愚行は行っていないでしょう。
昨年の5月に北京で行われた胡錦涛、武部、冬柴会談の中で靖国神社参拝を非難するような言動があったようですが、胡錦涛が直接靖国神社参拝を非難したということは中国国内では報じられていませんでした(「胡錦濤、武部勤、冬柴鉄三会談」)。
朝日新聞は、さも日本を配慮した談話を行うような口ぶりですが記事にあるような談話であるのなら今までとなんら内容は変わっていません。つーか、どっから草案を手に入れたんだ。意図的に手渡されたとしか思えないし、中共のプロパガンダの手助けをしているだけやん♪
昨年、4月に反日デモの嵐の中でバンドンで行われた小泉さんとの首脳会談での胡錦涛の発言を見ても靖国のやの字も出てきません(人民日報日本語版「胡錦濤国家主席、日本の小泉首相と会見」)。このとき示した5つの主張や先日温家宝の3つの主張を逸脱するようなものではないと思います。
以前、王毅が「日本のマスコミは胡錦涛のバンドンでの5つの主張をあまりに取り上げず、マイナスの報道ばかりだ!」などと不満を漏らしていました。次はしっかり大々的に報じる約束をしたのかも知れません。でも、その5つの主張も中華思想と侮日姿勢が垣間見れる素敵なものなんだけどね・・・。
おまけ・・でもないか:人民日報のやせ我慢?記事
日本の対中円借款凍結について、27日付人民日報の3面に論評記事が掲載されました。「”政冷”が”経涼”を促すことはない」と題された記事で、政冷によって円借款が凍結される事態となったが経涼に陥るわけではないから安心しろというものです。「経済も冷え込むのではないか?」という雰囲気が想像以上に蔓延しているのかも知れませんね。
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- 「対中円借款凍結で外交部を攻撃」
- 「重要な談話?」
- 註1
- 北京广播网「中日財長部長対話結束 就广泛問題交換意見」
- 世華財訊「日本財務大臣呼吁中国采取更為靈活外匯政策」
- この記事で円借款凍結は外務省の管轄であると谷垣さんは言ったとあります。発言の真贋は置いておいて、円借款凍結で日本を非難する場合の標的は麻生さんになるでしょうね。






まあ,頼みの綱のアサヒは馬鹿記事で信用失墜ですからね.
裏を返せば,胡錦涛が安定政権を作り始めたってことで,
それはそれで楽しくないのですが.
せいぜい31日を楽しみにしましょうか.
まあ,この後に,塾長来日やら靖国参拝が控えているので,
大して煽り宣言にはなりそうもないという点には同意ですが.
アジア開発銀行の黒田東彦総裁は19日北京で、「アジア開発銀行は中国政府が制定した新しい農村作り戦略を全面的に支持し、これから中国農村にかかわるプロジェクトへの支援を強化する」と述べました。
中国発展サミット2006年会議に出席している黒田東彦総裁は記者のインタビューを受けた際に述べたもので、この中で、「これからの3年間、アジア開発銀行は中国におよそ45億ドルの貸付金を提供する計画で、そのうち、農村や農業発展を支援するプロジェクトの数は以前より大幅に増える」と語りました。
黒田総裁はさらに、アジア開発銀行の資金と経験を中国農村のインフラ施設の整備や、農業の産業化、農村の金融改革、貧困地区への支援、農民の職業技能養成、農村の保健衛生システム改革などの分野で活用してほしいという意向を示しました。
ちゃんと経済援助が45億円出るのよ。
だから谷垣が中国へ出かけた。いつも裏があるのです。
中国の泣き真似、恐喝、演技力は凄いが日本も国民を騙して凄いですよ。ボケとツッコミで 中国には金を毟り取られるのは歴史認識が間違ってるからです。
アメリカ軍首脳から見ても、隣国から言われたくらいで、総理が、自国のために戦った戦死者を蔑ろにするような日本に対する不信感が強い。 日本の総理は、本気で自国を守る気概があるのかと疑いを持ち、同盟国として軽蔑している。」はかみ締めて襟をただして謙虚に考える事が大事ですねー。是非ダウンロードを推薦します
http://everflower.bokee.com/1192734.html
>一份令人吃惊的文件:<<人民日報>>1953年1月8日釣魚島報道
1953年1月8日の『人民日報』によると、第二次世界大戦中に、日・米の激戦地となった沖縄の住民は当時米軍の支配の下に苦しい生活を送っているが、琉球群島には「尖閣諸島(中国名:釣魚島)」が含まれると明確に記されています。
このブログのコメンテーターは、吃驚仰天している様子ですが、対日強硬派が無理やり「(沖縄の)中国帰属論」を展開する理由が分かるような気がしました。
上の中文ですが、記入してもその通りに表示されない文字が2~3ありました。抜けた文章になっていますが、どうかお許しください。
確かに胡錦涛政権が安定してしまうと楽しくないですね(笑)安定というより優勢といった程度だと思います。あまりに媚日と映るような姿勢だと昨年の呉儀ドタキャン騒動のような出来事が起こり一気に方向転換なんてこともありえると思います。
ドタキャンの裏には軍強硬派の動きなどが噂されていましたし、胡錦涛が訪米し中国を留守にしている間に軍内のキチガイが何かやってしまいわないかと期待、期待。
円借款凍結の影響は、実質的な資金の損失もさることながら「一方的に凍結された」というショックの方が大きいのかも知れません。北朝鮮にすら直接圧力をかけていない日本が動いたわけですから。
ようちゃんさん、こんばんは。
前回もコメントしましたが凍結は中国の面子を潰した、日本の対中外交姿勢を示したという点に注目し、そして今回の谷垣さんの中国訪問については、会談自体の内容よりも中国内での会談の報じ方に注目した次第です。
確かに中共と外務省・財務省とのデキレースという見方もできると思いますが、デキレースであっても中共内で変化があったのではないかと愚考している次第です。
それにしても外務省が手放した対中利権を財務省が掻っ攫ったという構図なんでしょうかね。嘆かわしいことです。
a Jupさん、こんばんは。
面白い記事の紹介ありがとうございます。「尖閣諸島は中国の領土→尖閣諸島は琉球群島に属す→琉球群島は中国の領土」と主張しないと齟齬が出るというわけですね。
前回の東シナ海ガス田協議で尖閣諸島海域の共同開発案を中共側が出してきましたが、これって中共側が尖閣諸島は日本の領土と認めたようなものですよね。自分の海域であれば共同開発など提案するはずがありません。この尖閣付近の共同提案、日本側に円借款凍結する口実を与え尖閣が日本の領土であると暗に中共が認めていることを暴露してしまうわで、踏んだり蹴ったりです。外交部の大ちょんぼだったと思います。
このブログは、文字コードの問題で簡体字を表示することができないようです。簡体字どころか「トウ小平」の「トウ」の字まで文字化けして表示できません。ユニコードに変更してくれないかなぁ。
31日の胡錦涛の「重要講話」とやらを拝聴するために日本の媚中団会長様一行が訪中すると外交部が発表しました。あっ、発表では胡錦涛と会談するとは明言せず「中国の指導者」としています。事態が急変することを踏まえて明言を避けているということでしょうか。ともかく媚中団体一行様が訪中されるようです。
呼ぶ方も呼ぶ方ですが行く方も行く方です。本当に会長全員が行くのでしょうか。行くのでしょう。体調不良とでもすっとぼけて代理などを行かせれば少しは見直せるのですがね。
http://news.xinhuanet.com/politics/2006-03/28/content_4355846.htm
日本人として肯けないことは少なくありません。
しかし、最大の同盟国であるアメリカが
アジアでわが国に期待している役割や、
現在の景気回復の相当部分が
日中に関係しているなど考えると、
靖国を含め強硬姿勢のみが果たして
わが国の国益にかなうのかなという気もします。
中国が少し態度を変えるのなら、日本も冷静に
将来を見据えた戦略を考えるべきではないでしょうか。
中共やメディアが反日に強弱をつけることはよく見ることのできる風景です。強弱をつけているだけで基本は反日であって、これは反日色が非常に濃い愛国主義教育を行っている限り不変です。あえて強弱をつけていると言うより、日本の外交姿勢の転換に混乱しているように見えます。
ここ数日は反日侮日を多少抑えた感じですが、このような中共の言動を引き出したものは何かということに目を向ける必要もあると思います。
中共ヲチをしているので色々と報道を眺めその言動についていちいちワーワー言っているのですが、実際はもう少し長いスパンで眺め中共が何を言っているのかということ以上に中共が何をしたのかという点に注目すべきだと思います。
忘れてはいけないことは、中国は軍事独裁国家であり反日色が非常に濃い愛国主義教育を実施しているということです。
小泉さんの「20年、30年先を見据えて」云々の発言や麻生さんが外相になってからの演説や寄稿記事を眺むるに、今までにない外交戦略が見える気がするのですがどうでしょうか。
大変勉強になります。
現在の中国が内部権力闘争で反日を競っている面があることは、ご指摘のとおりと存じます。
他方、
中国が尖閣や中間線の東側に手を出さないのは、
日米同盟のおかげと考えております。
アメリカは中国を軍事的、政治的に警戒しつつ
中国の市場に魅力を感じていることも事実です。
日本にアジアにおける民主国家の
代弁者としての役割を期待していると思います。
このような文脈の中で果たして日本の「外交戦略」は十分でしょうか。
中国は今世紀前半における日本の最大の
ライバルです。
アメリカがインドに接近したのも、日本の強硬姿勢が
必ずしもアメリカの期待にそっていない面もあるからのようにも思います。
クリントン時代には米中に頭越しされ、
日本は大変苦労しました。
先日の日米豪会議ではオーストラリアが中国を擁護し、中国への懸念を公表することが出来ませんでした。
オーストラリアはハト派ではないのですが、
このようなしたたかさも見習うべきと存じます。
中共ヲチばかりでそれ以外に目を向ける余裕がなかなかないので、こちらこそ大変勉強になります。
アメリカとの同盟関係を機軸にしつつもそれ一辺倒ではない外交戦略を持つべきであるとうご指摘は、その通りだと私も思います。
ただ、民主党の大統領が出たとしてもクリントン時代のようなことは起こらないのではなかとやや楽観的にみています。
中国はアメリカにとってもエネルギー問題や元の扱いを巡ってその存在を看過できなくなりつつあり、共和民主に関係なく対中姿勢が大きく変わるようなことはないのではないかと思っております。
「日本の強硬姿勢」とおっしゃられていますが、それほどに強硬でしょうか。今までの土下座、朝貢、事なかれ外交を返上し対等な国と国との関係へ改善すべく働きかけているだけではないでしょうか。
>アメリカの期待にそっていない面もある
アメリカの期待に沿わない面とは具体的に何なのでしょうか?
そのとおりだと思います。したがって、日本はアメリカに切り捨てられる危険性を
常に頭に置いておく必要があります。
日本に期待されているのは、日本がアジア諸国の信頼を得て、アメリカの意向がアジアに反映されるような枠組みを作ることです。これは中国の脅威を押さえ込むためにも必要です。
他方、中国の「底線」は歴史認識と台湾問題です。強硬姿勢とは端的には首相の参拝です。
世界が日本と中国だけであれば、「国内問題である。」としてこれに対する反対を無視することは可能です。
しかし、大国日本の強硬姿勢に対し中韓以外は表面こそ何もいいませんが、アメリカは戦勝国であり、またアジア諸国も日本に占領された歴史があることは忘れてはならないと存じます。
こうしたことを背景に、常任理事国入りが中国の反対によりアジアでは全く支持が得られなかったという日本の実力を、アメリカなどは冷酷に見ていたはずです。
他方、中国は冷戦思考を持つブッシュ以後に、アメリカとの関係改善をめざすはずです。
「アメリカが中国を看過できない存在になりつつある」とは、アメリカは世界に2つの覇権国家はいらないと考え行動するだろうということです。中国が露骨に中南米の石油獲得に動いていることや軍事援助を行っていること、アフリカの独裁国家などへのエネルギーを見返りとした援助などに対して米国内で嫌悪感が広がっているようですし、不釣合いな元の価値に対する不満の声も出てきています。軍事的圧力だけでなく政治的圧力にも踏み切るのは時間の問題のような気もします。
様々な考え方があってしかるべきであると思いますが、私は首相の靖国神社参拝を支持しています。この点で中共に妥協しても何も利するところはないと考えています。
町村さん以来の物言う日本の外交姿勢をとり、麻生さんが外相になってからは特に対中外交もさることながら中国以外の国際社会にアメリカと歩調を合わせる形で積極的に語りかけ、モンゴルやインド、中央アジアへ直接働きかけるなど対中包囲網を展開しています。現在のこの流れを支持しています。