中国にとって北朝鮮はお荷物ではない

2010年09月04日

人民日報傘下の『環球時報』の8月31日付の社説をば。

”中朝の特殊な友誼”、朝鮮の指導者金正日の訪中を伝えるの中で再び国際世論にこのように広く言われている。しかし現在の中国メディアで”特殊”という文字を使っているところはほとんどなく、中国政府は中朝関係について公式な言い方は”正常な国家関係”である。

しかしながら”正常な国家関係”とは、中朝関係の歴史と現実の背景を意図的に回避しているという意味ではなく、回避できない現実から回避しているということでもない。中朝関係はある種の特殊性を持っていることは疑いようがなく、これ自身が”正常”の一部分であり、中朝関係は北東アジアにおいて複製できるものではなく、しかし地域の利益を凌駕するものではなく、中国人は中朝友誼が地域の安全保障の中のいくつかの解けない問題の解決に有効に機能することを本当に願っているのだ。

ここ数年、朝鮮は北東アジアの特殊な一員となった。北東アジア経済の一体化の過程にそれは無関係で、中日韓三カ国対話にもそれは含まれていない。これは北東アジアにとって決してよいことではない。朝鮮は政治において”自主独立”であるが為に、北東アジアの大きな枠組みにそれが加わることはない。朝鮮が北東アジアの発展から取り残されていることは、大きな橋の足場が常に揺れ動いているようなものだ。

朝鮮は中国にとって面倒ごとを誘発することが多すぎて、更に朝鮮は相当孤立しており、中国と朝鮮をもはや”特殊な関係”とは言うべきではないという中国人もいる。一時期、外界で中朝関係が緊張し、中国は朝鮮に対する影響力を完全に失っていると見られ、このような推測が北東アジア情勢を暗くさせる一因となったことがあった。

あらゆる事柄には利益があれば弊害もある。中朝関係で中国にもたらしている最大のマイナスの影響は、米日韓が中国に朝鮮への”非理性的な行為”の責任を負うように要求するも、中国にその責任を承諾するだけの力がないということである。中国が西側に従い朝鮮を制裁すれば、中朝関係を傷つけることとなる。このような進退窮まる局面は実際に中朝関係の安定性を揺るがしている。言い換えれば、中朝関係は”特殊”であるのは事実であり、朝鮮外交の”独立自主”もまた事実で、外界は常に中国の朝鮮への影響力を誤って判断しているのだ。

このため、”特殊”であろうと”正常”であろうと、中朝関係は現実に維持されており、そしてそれによって安定していることが中国にとって最もプラスな点である。ひとつは、朝鮮は北東アジア情勢の中で最も活発な変数であり、朝鮮と安定的な関係を保持することは、中国が様々な変数の中で主導的な立場によりなりやすいということだ。二つ目は、いくつかの面倒は表面的には朝鮮が誘発したものに見えるが、実際にはその背景には冷戦の残滓があって、この面倒事が朝鮮を通じて間接的に中国の身の上に降りかかっていたり、更に悪い場合は、直接中国への圧力となっているのだ。中国と朝鮮が安定的な関係を保持することは、中国が外国からの圧力を調整するのに有利なのだ。

このような中朝関係、そして中韓、中日関係を保持することは、中国の選択の余地があまりないように見える。原因は、北東アジアの冷戦の残滓が38度線だけではなく、この地域全体の世論、そして人々の心の中に充満しているということだ。更に現実を複雑なものとしているのは、この地域の安全保障構造の方向を主導する巨大な”外部パワー”――アメリカである。

しかし、どこも中国の北東アジアの将来の安全保障構造の中の地位を軽視することはできず、中国は北東アジア外交において受動者ではない。ここ20年の状況は、朝鮮と安定的な関係を維持していることが必ずしも韓日との関係を悪くするものではないことを示しており、中国は中朝関係の安定を用いて中国外交の弾性を強化させ、中朝関係が中国の北東アジア外交の負の資産とはならないのだ。中国は朝鮮が国家開放の道を歩み、その長期的な安全保障という難題を解消するよう鼓舞し、そして手助けをすべきなのだ。これは中朝にとって有利であり、北東アジアにとっても悪いものではない。

環球時報「社論:穏定的中朝関系対中国最有利

「北朝鮮を餌に我々は北東アジアでの地位を築いているのだ!」ということでしょうか。

北朝鮮をお荷物にしかならないと見ている勢力はどの程度なんでしょうね。

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posted by タソガレ at 00:04 | Comment(2) | TrackBack(0) | 韓国・北朝鮮 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
北朝鮮はこの秋崩壊する
Posted by  三浦研 at 2010年09月04日 11:18
なるほどー、何をもって”崩壊”とするかで色々な見方がありそうですね。
Posted by タソガレ at 2010年09月06日 23:19
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