産経の記事に中共機関紙が反応

2006年12月02日

米で反日史観映画 「レイプ・オブ・南京」下敷き 年明け発表」と題した『産経新聞』11月26日付の第一面の記事に脊髄反射し、翌日の27日に『人民日報』傘下の反日キチガイ新聞『環球時報』が記事にしていました。前回の「アメリカで”南京”プロパガンダ進行中」で紹介した記事と内容が重複している箇所もありますが、全文訳出してみました。

前回の記事は、この『環球時報』の記事を切り貼りして作ったであろうから重複していて当然といえば当然。先にこちらを訳出するんだった・・(長文だったんで躊躇していたのよ)。ともかく、今使えるプロパガンダを総動員しての記事に仕上がっております。新華社もしっかりと写真入でこれを転載しております(「美強大陣容拍攝南京大屠殺 日本右翼勢力不安」)。

china0112.jpgアメリカで最強のスタッフにより一本の映画、南京大虐殺を扱った映画が、来年(南京大虐殺70周年)からの正式公開に向けて準備されている。このニュースは日本の右翼保守勢力を大変な不安に陥れている。日本の『産経新聞』は、11月26日に一面トップで「アメリカで反日映画が撮影される」と題した記事を掲載し、この映画によって日本の国際的イメージの低下に繋がると憂慮している。実は、これがアメリカ人による初めての南京大虐殺の映画化ではなく、最近アメリカの50以上の劇場で上映された『南京梦魔』という映画あり、強烈な反響を呼び、この映画の日本語バージョンを作成し、来年世界に向けて推進することを準備している。絶えず南京大虐殺は、日本の右翼が苦心して回避し、この歴史事件を否定したりされてきた。しかし現在の状況は、国際社会でこの歴史に関心をもって討論されることに日本の右翼はだんだんと耐えられなくなってきていることを示している。

中国版《シンドラーのリスト》

アメリカ『ワシントン・ポスト』は、有名なプロデューサーであるテッド・レオンシスが、南京大虐殺の映画撮影を決意した過程を記している。「2年前、レオンシスがヨットでカリブ海をクルーズしているときに、突然古新聞上に中国系の女性、名前をアイリス・チャンという、の死亡通知記事に目が留まった。彼女はベストセラー『南京大虐殺』の作者だ。この記事にレオンシスは驚愕し、本の中の情景が彼の頭の中に浮かび、小切手を取り出した」

現在50歳のAOL―――タイムワーナー副会長は、200万ドルを出資し1つの撮影グループを創立し、現在この映画はほぼ完成している。映画撮影グループの構成員には、2003年に記録映画『ツイン・タワー』でアカデミー監督賞を受賞したビル・グッテンタグ、かつてのグラミー賞を受賞した”ロックの帝王”ルー・リードが含まれており、多くのハリウッドの凄腕たちがこの映画の為に尽力している。

映画の主なストーリーは、数人のアメリカ人宣教師と1人のドイツ人商人を含む数十人の西洋人が命の危険を犯して、彼らの南京で影響力を行使し、1937年12月に南京に一つの安全区を作り上げ、25万人の中国人を保護したというもの。レオンシスは、有名な映画監督スピルバーグが監督し1人のドイツ人が大虐殺の中からどのように多くのユダヤ人を救出したのかを描いた『シンドラーのリスト』の中国版を作成することを一手に引き受けた。レオンシス本人が、最初は中国人プロデューサーによってこの映画を撮影しようという討論があったが、しかし、彼は第三者がこの話を述べた方が、より信頼度が高くなると言った。「中国人が後からやってきて、我々の撮影グループの感覚は間違っていない、そして我々の動機を気に入ってくれた。彼らも西洋人がこの話を述べることを希望している」と彼は言う。

映画は、来年の公開を予定している。レオンシスは、中国の中央電視台がすでに”大変大きな”投資を行いこの映画の放映権を購入したと言っている。また、彼は来年1月のサンダンス映画祭と5月のカンヌ映画祭への出品を希望しているとも述べた。

大変大きな商業的背景があるが、レオンシスはこれは”愛の労働”という一つのプロジェクトであると捉え堅持している。彼は、全世界にはまだ多くの人がこの歴史を知らず、この映画の収益で一つの基金を設立し、被害者と彼らの子孫を援助すると述べている。

『産経新聞』は戦々恐々

この『南京』という映画はまだ上映されていないが、すでに日本の右翼勢力に非常なる緊張を引き起こしている。『産経新聞』の26日付記事は、その戦々恐々ぶりを、「ドキュメンタリー作品の体裁だが、史実の認定は反日的な歴史観で知られる中国系米国人作家、故アイリス・チャン氏の「レイプ・オブ・南京」を踏まえているとされる」、「公開されれば来年70周年を迎える同事件や歴史問題をめぐり、日本の国際的立場に深刻な影響を与える可能性もある」と記している。

『産経新聞』はその他にも、「華僑消息筋」と称して、「レオンシス氏は10月末、東部メリーランド州で開催されたアイリス・チャン氏を記念する論文コンテストに来賓として出席し、「南京」の制作状況を報告した」とも記している。『産経新聞』は、「論文コンテストは、米国を舞台に反日宣伝を繰り返してきた中国系組織「世界抗日戦争史実維護連合会」が主催し、論文約430点が寄せられた」と注釈している。

アイリス・チャンの著書『南京大虐殺』に対して『産経新聞』は更に三点の中傷を行い、「本の中の事実と写真に多くの誤りが指摘されている」としている。

アイリス・チャンと巨人・姚明、著名なピアニストの郎朗と共に、今最もアメリカで注目を浴びている3人の中国人青年であると称せられている。彼女はアメリカで生まれ、AP通信と『シカゴ・トリビューン』の記者となった。1997年、彼女は『南京大虐殺:第二次大戦の忘れられた災禍』をアメリカで出版し、これは当時の日本軍が血で洗うような南京での暴行の全てを初めて英文で記録した著作で、かつて5ヶ月連続で『NYT』の書評でベストセラーとなった。2004年11月9日、まだ36歳だった彼女は、突然自分の自動車の車内で拳銃自殺を図り死亡した。彼女が自殺した原因は、多くの血なまぐさい南京大虐殺の文章を記したことが引き金となり鬱病になったことが大いに関係があるなどという憶測がなされている。

『南京梦魔』はセンセーションを巻き起こす

実は、レオンシスの前に一人のアメリカの映画人が、一本の南京大虐殺の記録映画『南京梦魔』をすでに完成させている。最近この映画は、アメリカのカリフォルニア州、ワシントン州、ニューヨーク州など50箇所以上で試写され、毎回ほとんど空席がなく、ひどいときには廊下にまで人が溢れ、入り口や窓の外にまで立ち見で満員である。屠殺用の刀の下の中国平民の死体の山、強姦された女性の腹が引き裂かれていたり、人を殺す競争を行った後の日本人将校・士官の狂ったような恐ろしい笑顔を目の当たりにし、多くの人は慟哭し、映画が終わると構内は静まりかえり、しばらくその場を離れることができない人が沢山いる。

この記録映画のプロジューサーは、Rhawn Joseph博士である。彼はかつて記録映画『ヒトラー』を撮影したことがあり、映画界では一定の名声がある。数日前、Josephは『環球時報』の記者の取材を受けた。彼がこの映画を撮影した動機についての話の中で、彼は25年前に一冊の南京大虐殺について記された本を読み、非常に驚愕したという。彼は、南京大虐殺の原本を記すことを決意し、20年の時間を費やし散逸していた資料を収集した。本を執筆する段になったとき、アイリス・チャンの『南京大虐殺』が発表された。これを読んだ彼は、アイリス・チャンを越えることはできないと自覚し、考えを変えて、一本の南京大虐殺の記録映画を作製することを決意したという。

『南京梦魔』の製作には10年近い準備期間を擁し、2005年初めに正式に撮影を開始し、当初の120分バージョンから現在の77分バージョンにするまでに数十回の編集を行った。映画は、Joseph博士のスタジオと某アメリカ企業との共同で完成し、元中国中央電視台記者・呉海燕が中国語版のプロデューサーと吹き替えを担当した。映画作成費用の10万ドル近くは、全てJoseph博士がまかなった。映画評論家は、この映画の写真資料の完璧さ、人を引き込む史実、芸術性の精巧さは、今までのこの種の映画の中で抜きんでており、その上、一人の独立したアメリカ人が史実を述べることにより、如何なる団体、政党あるいは国家的利益を代表しておらず、だからこそ説得力と影響力があるという。

Josephは、彼を感動させたのは、一回試写した後、多くの在米華僑の観衆が深く心動かされ、彼らが次々と気前よくお金を出し、少なくとも500ドル、多いときには1,000ドルもの寄付が行われたことであるという。1万ドル寄付した老人もいた。Josephは、これらの寄付を映画の宣伝と普及に用いて更に多くの人に見せることができるという。ロサンゼルスで中文版と英語版とを分けて上映したところ、数人のアメリカ人が英語版を見たにも関わらず、更に中文版をも鑑賞していた。どうして何度も観るのかと尋ねると、彼らは、この映画に非常に心を揺り動かされプロデューサーと沢山交流しこの歴史を深く理解したいからだと答えた。

Josephは、映画の試写の成功により彼は1万本のコピーを関係者に販売及び贈与し、別に500本をアメリカの大手メディアに配ったという。製作グループは、現在この映画の日本語版の作成を計画しており、日系プロデューサーと吹き替えのための一人の日本人の名優を探している。Josephは、来年の夏に日本で上映するという日本の関係者がいるという。また、最近、この映画の日本語版のDVDを10万枚予約した人がおり、日本に無料で贈呈することを準備しているとか。『南京梦魔』は、すでに正式にインタネット上にアップロードされており、www.RapeofNanking.info で登録するか、www.RapeofNanking.tv で料金を払えば、この記録映画の中文と英語版を観ることができる。

日本は歴史を正視することを迫られる

来年、南京大虐殺70周年は、日本にとって容易に隠すことができない。『産経新聞』は「今年初めに上海紙「文匯報」が、米国のクリント・イーストウッド監督が「南京・クリスマス・1937」を制作すると伝えた話は事実無根だったが、事件70周年を控え、中国内外で新たな作品の制作が伝えられている」と憂慮している。

現在日本には、依然として二つの声がある。一つは日本の極右組織、政治家や保守メディアが、第二次大戦で中国を侵略した史実を否認し、今尚、南京大虐殺を”捏造”、”でたらめ”と臆面もなく騒ぎ立てている。同時に、日本国内にも良知な人たちがいて歴史の歪曲に大声で反対しており、その中には学者、弁護士、一般庶民、更にはかつて戦争に参加したが深く反省し悔いている日本老兵などがいる。彼らは、極力各地の学校が”新しい歴史教科編纂委員会”よる右翼教科書を採用しないように阻止したり、南京大虐殺の生存者に法的援助を行ったり、右翼勢力による歴史歪曲進行と抗争し日本が歴史を正視することを呼びかけ、過去の誤った行動に対して誠意ある謝罪を行っている。11月25日の共同通信社の報道によると、現在84歳の元日本海軍衛生兵・牧野明さんが、先日太平洋戦争末期に日本軍がフィリピンのミンダナオ島で捕虜に対して生体解剖を行ったと証言した。これは、日本軍がフィリピンでも生体解剖を行っていたとする初めての証言だ。

環球時報「美導演争拍南京大屠殺

上記記事中に出てくる『ワシントン・ポスト』の記事は「Ted Leonsis Takes a Sharp Turn」で、今日の覚書、集めてみましたさんが「【打倒せよ】南京大虐殺ドキュメンタリー その1@ワシントン・ポスト 」、「【打倒せよ】南京大虐殺ドキュメンタリー その2@ワシントン・ポスト 」で和訳されています。

記事最後で触れられている共同通信の記事とは、Meine Sacheさんが「プロパガンダ警報」の中で紹介されている記事で、Meine Sacheさんのご指摘の通り、この共同発のプロパガンダはしっかりと大陸メディアも取り上げて報じておりました(新華社「二戦老兵掲露日軍菲律賓活体解剖暴行」、新京報「 日老兵証実“日軍菲律賓活体解剖史”」)。

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posted by タソガレ at 23:52 | Comment(0) | TrackBack(1) | 反日侮日媚日 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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