トルクメニスタン情勢@中央アジア

2006年12月24日

21日未明にトルクメニスタンのニヤゾフ大統領が急逝しました。その後の動きをメモ。

世界有数の天然ガス大国である中央アジアのトルクメニスタンに君臨したニヤゾフ大統領が21日に急死したことで、ロシアを含む周辺諸国では、その後継者への関心が高まっている。トルクメンの天然ガスがどこに行くかで、将来の天然ガス勢力図が変わってくるからだ。エネルギー大国ロシアも虎視眈々と狙っており、トルクメンをめぐる資源争奪戦は過熱する様相をみせている。(モスクワ 内藤泰朗)

旧ソ連崩壊後に独立したトルクメニスタンは、世界第4位の埋蔵量を誇る天然ガスを武器に経済発展を続け、「中央アジアのクウェート」などとも呼ばれ、世界から注目を浴びてきた。その資源政策を自ら決めていた独裁者の死で資源政策が変更される可能性が出てきたというわけだ。

同国の資源政策変更を最も強く希望しているのは、エネルギー大国を自称しながらも量的な不足分をトルクメニスタンの天然ガスに頼るロシアだ。

ニヤゾフ氏は、2001年の米中枢同時テロを受けたアフガニスタン攻撃後、アフガン経由でパキスタンに至るガスパイプライン建設に関する3カ国合意をまとめ、南への出口確保に動く。同ルートにはインドも強い関心を示す。中国とも今年、2009年のガス供給開始を目指した約3000キロのパイプライン建設計画に合意し、輸出ルートを独占してきたロシアを迂回(うかい)するルートの確保を進めていた。

さらには、ロシアとの天然ガス値上げ交渉決裂で供給停止されたウクライナと、格安で供給する契約を締結するなど、天然ガス支配をもくろむロシア側を牽制(けんせい)する動きも見せて、対ロシア輸出価格の大幅引き上げを実現させていた。

ロシアでは「独裁者亡き後、ロシアは影響力回復に向けた動きを活発化させなければならない」などとする声が早くも高まっている。

ただ、ニヤゾフ氏の死因については、謎が多い。明確な後継候補がいない中、後継有力候補の一人である同氏の葬儀委員長兼大統領代行に任命されたベルドイムハメド副首相は、ニヤゾフ氏が愛人との間にもうけた息子との報道もある。

ニヤゾフ氏には複数の妻との間に息子たちもいることから、世襲をめぐる後継争いが顕在化することも予想される。世界有数の天然ガス大国の次なる権力者を懐柔した者が同国の資源争奪戦を制することになることだけは間違いなさそうだ。

イザ!「独裁者なぞの死 トルクメンの天然ガス争奪戦加熱

豊富な天然ガス資源を武器にロシアに対抗してきた特異な国のようですね。

このような対露政策を敷いていた大統領の死だけに、その死因にも謎が多いなどと上記記事にも記されていますが、他殺の疑いがあったのかドイツの専門医を交え病理解剖を行い、その結果、他殺ではなく心臓の衰弱による死亡であると22日に発表されました。

死因はともかく、ロシアが政策変更をするように圧力を加えてくるのは間違いないでしょう。

んで、早速、きな臭いニュースを『中国新聞網』が報じています。ロシアを介さず直接天然ガスの供給を受けようとしている中国。その後の政変に注目しているということなのでしょう。ロシア発のこの記事によると・・・

  • ベルドイムハメド大統領代行は22日、国民議会議長の職権を停止し罷免。検察が国民扇動と汚職の容疑で捜査に入った。
  • 国民議会議長には同副議長が就任。

とあります。早速ゴチャゴチャと始まっているようです。

この動きがロシア側の動きなのなのか、それに対抗する動きなのかはわかりません。

中共は、ニヤゾフ大統領の葬儀に外交トップの唐家センを派遣したようです(「人民日報」)。中共がいかにトルクメニスタンの天然ガス資源を重視しているのかが伺えますね。

そして日本。麻生さんが「自由と繁栄の弧」などという演説をぶちましたが、この機会に日本がロシアを意識しつつどのような外交を展開するのか、しばらく要注目です。

ウズベキスタン情勢

メモ。

Russia, Uzbekistan Sign Agreement on Military Airbase
(ロシア、ウズベキスタン、空軍基地契約締結)
MosNews:22.12.2006

中央アジアでの存在を拡大する為のロシア政府の努力の一環として、ロシアはウズベキスタンにある空軍基地をロシアの軍用機用使用許可を確保。

インターファクス通信はロシア空軍副司令官Bizhev中将が、両国が先月ロシア軍用機がナヴォイ空軍基地を使用できる事を合意した、と述べたと伝えた。

その見返りとして、ロシアは空軍基地に、近代的ナビゲーション・システムと防空兵器を装備する、との事。

恒久的駐留には満たないものの、この取り決めはロシアがこの地域へ、迅速に軍を配備するチャンスを与えている。

Bizhev中将はまた、将来ウズベキスタンは、ロシアおよび旧ソ連国家数カ国用の統合防空システムの本部となる、と言った。

ウズベキスタンは昨年アメリカ軍を追放し、ロシア政府と広範囲に渡る協力条約を結んだ。

過去、ウズベキスタンの独裁者カリモフ大統領は、ロシアの軍事協力イニシアティヴを冷たくあしらっていた。アメリカや西側諸国と関係を近しくし、9.11後のアフガニスタンでの作戦の為にアメリカ軍も受け容れていた。

アンディジャンの街で2005年5月に起こった暴動に対する、ウズベキスタン当局の残虐な弾圧に対する西側の批判に続き、カリモフは路線を突如変更。

代わりにロシアや中国との関係を密にした。

上海協力機構にはウズベキスタンの他、旧ソ連中央アジア国家3カ国が参加しており、2005年にはアメリカにこの地域から兵を撤収する予定を決めろ、と迫った。

アメリカもロシアも、キルギスタンには空軍基地を置いている。またロシアは隣国タジキスタンにも基地を持っている。

Bizhev中将は木曜日、ロシアはタジキスタンの空軍本部を最新式装備で近代化する、と述べた。

今日の覚書、集めてみました「今日のロシアの覚書 国際戦線


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posted by タソガレ at 00:01 | Comment(2) | TrackBack(0) | ウイグル・新疆・中央アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
ニュースをまったくヲチしてなかったので、なにがなにやら、なのですが。

リトビネコノ@ポロニウムの後なので、、なにやら変なオーラが出ている事件ではありますね。

世界はキリストの誕生日をお祝いするより、釈迦の誕生日を祝ったほうが幸せになれるかもしれない、という仮説を実験すべきではないか。

めりー☆しっだーるた
Posted by 果科 at 2006年12月24日 21:01
果科さん、めりー☆しっだーるた。
新学年の始まりが4月8日が多いのは、御釈迦さんの誕生日、花祭りにあわせてのことではないかな、などと思っていたりします。違うかな。
11月3日が文化の日という名前で祝日になっているけど、実は明治天皇の天長節であったりと、なんやかんやとGHQの目を逃れていたり。

トルクメニスタンを巡る情勢、ちょっと穿った目で眺めるとひじょーにきな臭いですよ(笑)
葬儀にあわせて唐家センとロシア首相とが現地で会談を行っていたり、それを伝える『人民日報』の記事が両国の友好を謳いあげつつ最後に「この地域の情勢について意見交換を行った」とだけさらっと触れていたり。
「何か起これ」という願いもありつつしばらく注目してみようかなと。
Posted by aki改めタソガレ at 2006年12月25日 21:51
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