前回広島の原爆の日に掲載された『人民日報』の記事を紹介したので、今度は長崎の平和式典を報じた記事を簡単に。
その前に長崎市長・田上富久氏による平和宣言。広島市長のものよりバランスが取れていると思います。長いので一部をば。
「核兵器による威嚇と使用は一般的に国際法に違反する」という、1996年の国際司法裁判所の勧告的意見は、人類への大いなる警鐘でした。2000年の核不拡散条約(NPT)再検討会議では、核保有国は、全面的核廃絶を明確に約束したはずです。
しかしながら、核軍縮は進まないばかりか、核不拡散体制そのものが崩壊の危機に直面しています。米国、ロシア、英国、フランス、中国の核保有5か国に加え、インド、パキスタン、北朝鮮も自国を守ることを口実に、新たに核兵器を保有しました。中東では、事実上の核保有国と見なされているイスラエルや、イランの核開発疑惑も、核不拡散体制をゆるがしています。
新たな核保有国の出現は、核兵器使用の危険性を一層高め、核関連技術が流出の危険にさらされています。米国による核兵器の更新計画は、核軍拡競争を再びまねく恐れがあります。
米国をはじめとして、すべての核保有国は、核の不拡散を主張するだけではなく、まず自らが保有する核兵器の廃絶に誠実に取り組んでいくべきです。科学者や技術者が核開発への協力を拒むことも、核兵器廃絶への大きな力となるはずです。
日本政府は、被爆国の政府として、日本国憲法の平和と不戦の理念にもとづき、国際社会において、核兵器廃絶に向けて、強いリーダーシップを発揮してください。
すでに非核兵器地帯となっているカザフスタンなどの中央アジア諸国や、モンゴルに連なる「北東アジア非核兵器地帯構想」の実現を目指すとともに、北朝鮮の核廃棄に向けて、6か国協議の場で粘り強い努力を続けてください。
長崎市「平成19年平和宣言文」
この宣言文を新華社が報じると次のようになります。宣言文に触れた箇所だけ引用してみます。
その後、長崎市市長田上富久は”平和宣言”を発表した。日本政府が平和憲法を堅守し永久に戦争を発動しないこと、あわせて”非核三原則”の明確な法制化を希望する。宣言は新興核保有国家の出現およびアメリカの核兵器更新計画の実施は新たな核競争を引き起こす可能性があると憂慮し、アメリカなどの国家に核不拡散の立場を堅持し核兵器廃絶の手本を示すよう呼びかけた。
新華網「日本長崎挙行式悼念原子弾爆炸死難者」
まー、こんなもんですわ。
たぶん、この新華社の記事が明日の『人民日報』の第三面にこのまま掲載されるんじゃないですかね。
15カ国の駐日大使らが出席し核保有国からは「ロシアとパキスタン”など”の大使」が出席したと『中新網』の記事にはありますが、アメリカや間もなく退官して帰国する王毅は出席したのかな。


