日中関係に変化はないはずだからワーワー言うな

2007年09月13日

本日もあちらのメディアでも安倍さん辞任関連記事で溢れかえっております。

あちらの記事をなんとなく眺めていて、安倍さんが辞任会見でテロ特措法にだけに的を絞ったのは、安倍さんが目指した「戦後レジームからの脱却」に関する法案、姿勢にまで批判が行くことを避けるためだったのかな、という感じがしないでもないです。

意図的であったのかどうかはわかりませんが、もし「体調不良による辞任」とすれば様々な憶測を飛ばされ「戦後レジームからの脱却」路線が全否定されかねませんからね。後任へのわずかばかりの気配りだったのかも知れません。

一つ、非常に面白い記事を見つけました。あえて誰の手による記事かは伏せておきます(リンク先に飛べば一発でわかりますが)。

安倍さんの「涙目」辞意表明を聞いた。
要約すると、
1)テロとの戦いを継続するには、自分ではダメだ。
2)辞める引き金は、小沢さんに党首会談を断られたこと。
の2点。
安倍さんは、「国民の暮らし」について、ついに言及しなかった。格差も、年金も、雇用も。
そして、自分が総理では政策は前に進められないとは言ったが、いわゆる「安倍カラー」的なものは否定していない。むしろ、自分のあげた成果を誇るようなニュアンスを感じた。

(中略)

「一度も力を発揮することなく」と報じた韓国メディア。「何もやらなかった、零点」と評した識者。「ボンボン」「無責任」「職責放棄」……安倍さんを非難する声はあちこちから聞こえる。確かに安倍さんの政治手法は稚拙だ。しかし、これからの日本の骨格を決める法律を、一年足らずの間にババババッと立て続けに成立させたことは紛れもない事実。

(後略)
安倍「総理」のやってきたことをなめたらアカン

主義主張は別にして彼女を見直してしまいましたw マスコミは彼女以下。

数ある関連記事の中から、胡錦濤の御用新聞である『中国青年報』の記事をば。

(前略)

日本の政局が中日関係に与える影響は限定的だ

安倍首相の就任後、すぐさま中国に破氷の旅を始め、今年4月には中国国務院総理温家宝が日本を訪問し、破氷の基礎の上に融氷の旅を展開した。今のところ、安倍が突然辞職を公表したことによる中日関係のに与える影響はどこにあるのだろうか?特に麻生が安倍を引き継いだ場合、再び小泉路線を歩むことがあるのだろうか?

中国社会科学院日本研究所員である高洪は、誰が安倍を引き継ぐかに関わらず、中日関係を平穏、そして双方が良好な関係を保つという責任を負わなければならない、と考えている。

麻生太郎は今年65歳、日本の福岡県飯塚市の人で、政治家の世家の出身で、歴史と外交問題で強硬派で有名。常に”大口”が周辺国家の強烈な不満を引き起こしている。彼は英語に精通し、アメリカ政界に多くの人脈を有している日本の政界での親米派の典型的代表だ。

高洪の分析によると、麻生は多重人格的な政治家で、政治的主張は右に偏っており、近隣国家に対して何度も強硬発言を繰り返している。しかし、中日関係改善後、現実主義的な政治家として、彼は外相の地位でいくつ者両国関係の助けとなるような努力を行った。「もし麻生が自民党の総裁を担当するようなことになれば、小泉路線に回帰する必要はなく賢明な選択をするべきだ」と彼は本紙記者に告げた。

馮昭奎研究員は、麻生以外の数人の候補者が選ばれたとしても対中政策方面で大きく違わないと楽観視している。「麻生が登場しても時代の流れに逆行することはできなくて、中日融氷の旅も引き続き継続されるだろう」と言う。

日本の駐中高級外交官もこれに対して楽観視している。本紙記者は、以前私的に日本の駐中高級外交官と”安倍後の時代”の中日関係の方向について討論したことがあった。これらの高級外交官らは、安倍支持、反対に関わらず、全員が安倍と中国との関係を好転させたことに反対する者はなく、民主党の小沢一朗も対中友好交流関係を展開することを支持している。このため、今後中日の政治関係が暖かい方向へ行くことに大きな変化が訪れることはないだろう。

(記者:王沖)

新華網「安倍辞職対中日関系影響有限(2007年09月13日 07:19:44:中国青年報)

「高洪」という人物は初めて見たような気がします。同じ社会科学院の研究員でも「金熙コ」なら少し違う、もう少し日本に対して、安倍さんに対して、「価値観外交」に対して、対日宥和政策に対して厳しい見解を披露したのではないでしょうかね。

外交部が素早く声明を出したのは、日本への、次期総理への牽制の意味と日本の世論を意識してのことなのだろうけど・・、程度に思っていましたが、ここまで「日中関係に影響なし」と叫んでいるのを見ると、よほど日中関係が阻害されると困る勢力が向こうの政財界にあるのだろうなぁ、という印象を持ちます。

また、日中関係に対して良好な関係を保つよう「双方」が責任を負わないといけない、という文脈から、あちらにもこの辞任劇で胎動する勢力があることが伺えます。十七大を前にその勢力が胎動することを懸念してのことなのかなぁ、なんて妄想を広げてみたり。

日本の首相の突然の辞任が与える影響って国内に留まらず相当大きなものなのですね。改めて日本のでかさを感じた次第です。

話が逸れますが、上記では全て「訪中」やら「対中」と訳出していますが、原文では「中」の代わりに「華」が使われているのですよね。少し前からこの変化が気になっているのですが、台湾を含めた「中華」という含意をより前面に押し出しているのでしょうかね。それとも自身を「華」と呼び気高く自称し始めたということでしょうか。そのうち「中日関係」を「華日関係」と記し始めるかも。

APEC前後から台湾を巡る情勢が非常にきな臭くなってきているのですよね。安倍さんの辞任騒動でそちらの記事にまで手が回らなくなってしまっていますが。

で、来日中の賈慶林一行ですが、本日は自民党三役と会見を行っております。この糞忙しい時期に・・・、とっとと帰りゃーいいのに。

このような時期であってもしっかりと外交スケジュールをこなすことが大切なのでしょうね。賈慶林は「胡錦濤と安倍との良好な関係」を前面に押し出し両国の友好関係継続を訴えています。麻生さんの発言が記されているのでその箇所をば。

麻生は、日中関係はここ最近、顕著に進展しており、両国は戦略的互恵関係を築き上げる決定をしたと述べた。温家宝総理の4月の訪日に引き続き、我々は中国全国政協・賈慶林主席の訪問を大変嬉しく、歓迎する。これは、両国のハイレベルの交流を維持するのに重要な段階で、中国側が日中関係を高度に重視している現われでもある。日本の政局に変化が生まれたが、日中友好協力関係は自民党の一貫した政策で、日本側も引き続きこれに努力する。

新華網「賈慶林会見日本自民党主要負責人(2007年09月13日 16:54:47)

また、日中友好七団体(媚中セブン)とも会見を行い講話を垂れたようです。

続いて、参議院議長・江田五月、民主党、公明党の党首と相次いで会談しております。賈慶林は「俺たちにも複数政党が存在するんだぜ」なんて寝言を恥ずかしげもなくぬかしております。そして参議院議長・江田五月の発言をば。

江田は、日中は一衣帯水の隣邦で、双方がアジアの重要な国家でもあり、両国の根本的利益からの視点であるかどうかに関わらず、この地域の各種問題に対応し挑戦するには日中友好協力の強化は必須であると述べた。日本側は日中の3つの政治文書の原則と村山談話の精神を遵守し、歴史などの問題を適切に処理し、両国関係の長期安定発展を確保する。日本の参議院と中国の全人代と全国政協は密接な交流を保持し、相互理解と協力を深めたい。

新華網「賈慶林会見日本参議長及民主党和公明党党首(2007年09月13日 21:00:43)

('A`) 言わんでもええことを自ら述べるあたりはさすが。そして、これほど見事な媚中、土下座発言を初めて見ました。

続けて同じ記事の最後の方に小沢との会談の様子も記されていて

日本の民主党党首小沢一朗は、賈慶林主席の日中国交正常化35周年に際する訪日は、日中関係の発展を推進するまたとない機会で、この訪問によって双方の相互理解と協力が増進されること信じていると述べた。

新華網「賈慶林会見日本参議長及民主党和公明党党首(2007年09月13日 21:00:43)

とだけあります。最大野党で次の衆院選で政権を取ろうと目論んでいる政党なのにぞんざいな扱い。

以下、新華社のWEB版新華網の安倍さん辞任関連記事をスクラップ。時間は現地時間。

ついに専用ページが登場
新華網「日本首相安倍宣布辞職

福田さんのスルーぷりが気になる。警戒していないということなのでしょうかね。

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posted by タソガレ at 23:59 | Comment(4) | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
執行猶予っていつまで?と思ってWikipedia調べた。

 2004年2月12日、東京地裁判決、懲役2年執行猶予5年。
 26日同判決確定。

2009年まででしたか。バイブの方は一生ついてまわるけどね。
Posted by 果科 at 2007年09月15日 09:46
存在自体がネタですよね。
しかし、自身のテリトリーを荒らされただけあって安倍さんの業績を素直に評価できているのは面白いですね。
Posted by タソガレ at 2007年09月15日 10:48
福田総理がほぼ決まって、人民日報日本支社(朝)は自民党批判を控え始めましたね。(分かり易…)
今後数年間、テーブルの下で互いの足を激しく蹴り合いながらも上では笑顔で握手する…という「大人の外交」が見られなくなるかも知れないと思うと、非常に『退屈』です。

中国が台湾並みの成熟した親日民主国家なら、日本国民の大部分はアメリカそっちのけで親中に走る事間違い無しですが、その事を理解しない中国政府と中国国民と中国メディアと日本の老害政治家と花咲ける新聞各紙に対し、自他共に認める大の親中家を代表して私が一発釘を刺しておこうと思います。
Posted by aJap at 2007年09月15日 11:18
> 一発釘を刺しておこうと思います。
ぐお、頼もしいお言葉。
ぶっとい釘を何本も何本も突き刺してやってください。
私は微々たることですが、地元の自民党支部連に麻生さんを支持のメールをば。
Posted by タソガレ at 2007年09月16日 19:27
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