中共の外交政策「平和共栄と和諧の世界」、中央VS外交部?

2007年10月02日

9月28日付『人民日報』の記事をば。

十六大以来、党の外交交流工作は、胡錦濤を総書記とする党中央の正確な指導と自らの参与とトウ小平理論と”三つの代表”の重要思想を指導とし、全面的に科学的発展観を実行し、開拓革新し、鋭意進取し、総体外交の目標を実現するために、全面的に党の偉大な工程の建設を推進し、中国の特色ある社会主義事業の新局面を生み出し、和諧世界を生み出し建設する新しい貢献を推進してきた。現在、我が党と世界の160カ国以上の国と地域の400以上の政党、政治組織とあらゆる形式で往来と連係関係にある。全方位、多くのルート、広範な領域で次なる中国の特色ある政党外交を深め新しい構造は日に日に熟し、中国共産党は公のための党で、大衆と民主、進歩、開放の為に執政しているという新しい良好な国際イメージまさに確立し生み出しているところだ。

積極的に新しい時代を模索す

中国の特色ある政党外交の新構造

新世紀以来、国際国内の両局面における計画は、世界の政党政治の発展の大勢を正確に把握し新しい時代の政党関係の規則の基礎の上に、中国の特色ある政党外交は、党の国際関係における4項目の原則を継続し堅持し、社会主義国家の与党との関係を強固にしつつ同時に、イデオロギーの違いを超えて様々な各種政党と広範に交流している。政党外交の活性化を保持すると同時に、絶えず党の国際交流の構造化の程度を高めている。積極的に国家関係を発展させるのと同時に、更に加えて党の新しい偉大な工程に知恵と支持を提供し建設を推進する為にこれを重視しすることは、政治を司る与党と治国との関係を研究討論し交流を頻繁に行うことは効果が大きい。各国各種政党と積極的に双方の交流協力を発展させると同時に、積極的に国、地域を超えて政党組織と多元交流を推進する。

一つは、党の国際交流のハイレベル交流は日に日に密接だ。十六大以来、胡錦濤総書記ら中央の指導者は党代表を率いて50数回外遊し、200近い海外の政党の主要な指導者が中国を訪れた。

二つ目は、党の国際交流の工作は絶えず開拓しており、ここ5年で我が党と30以上の国家の100近い政党と党国際関係を新たに樹立し、南太平洋諸島、中東地域、中米カリブ海地域は全て新たに我が党の友人となった。

三つ目は、党国際交流の対象も更に広範で、共産党、労働者党、社会党、労働党、保守党などの伝統的政党との関係を継続して発展させ、緑の党などの新興政党とも関係を持つことができ、欧州議会の主要政党と団体、政党国際組織関係も新たに開拓した。

四つ目は、党国際交流の内容を絶えず深化させ、参観考察し理論研究討論を行い、経済文化交流、国家関係の新たな路への発展を促進を話し合い、党を強化する新しい方法を深く探求もしている。治国理政、興邦立国の方法の交流を行い、国際問題と地域問題の解決の道も研究討論している。

五つ目は、党の国際交流を平等に更に広げ、各国主要な政党と恒常的に交流するだけでなく、積極的に海外の政党の党大会、党機関紙などの多くの活動に参加する。我が党は2004年に第三回アジア政党国際会議を主宰し80以上の政党が参加した。

業務に努力する

国際国内2つの大局

十六大以来、党の対外交流工作は国家全体の外交構想と協力し、周辺国家の政党との関係を更に強固としてきた。発展途上国の政党との交流と協力を保持発展させ、特にアフリカ、ラテンアメリカ地域の政党との関係で新たに充実し豊かな関係を構築した。先進国の主要政党との連携も更に広く深化し、共通認識を拡大し、理解を増進した。国交のない国の政党とも常に友好関係を保持している。

党の外交交流工作は、積極的に国家の重大外交部署と一致協力し、焦点の問題の解決、各政党、政治組織との広範な接触を発揮し、率直で誠意ある交流、仲裁協議を促す作用を深化する。

双方の関係発展の肝心な段階において、党の対外交流は”全天候交流”、”柔軟外交”そして”人脈連係”などの独特な利点を発揮し、主導的に切り込み、積極的に進み、国家関係の健全な発展を推進しお互いの問題の順調な解決を提供するための一つのルートとなる。

政党外交は、国内の改革発展業務の着眼点、西部大開発への協力、東北旧工業基地の復興、中部地域の勃興、東部沿岸地域の率先開発などの戦略部署の支持、国内経済建設業務、経済貿易協力の意識増強促進の為に積極的に模索している。地方の省市の党の指導者の外遊、国外政党の友人の訪問期間は考察を重視し、実務協力を探求している。

党の建設推進の為に主導す

新たな偉大な工程に知力と支持を提供す

党の外交交流は終始、党の新しい偉大な工程建設を推進し、我が党の執政能力向上、執政の地位を固め、根本的な職責として献策する使命としての執政を完成さることに務めている。

党中央の提出した業務とは、更にマルクス主義を我が国のイデオロギーの指導的地位として確立し、マルクス主義の中国化を推し進め、マルクス主義の理念の新境地などを開拓することを要求し、党の外交交流の中で積極的に世界に対して社会主義運動を展開し、流派と実践の研究、マルクス主義理論の研究と建設の工程に積極的に参加することだ。

各国のそれぞれの政党、とりわけ与党として国を治め政治を司り多くの同じ挑戦に直面していることを鑑みると、党の外交交流戦線は更に人類社会の発展の規律、社会主義建設の規律と共産党与党の規律の研究を重視し、海外の様々な政権与党の執政理念の方法を総括することを重視し、海外の政党の盛衰成敗の経験と教訓を努めて教訓とすることだ。

党中央の提出した一連の理論革新のの新しい成果と重大戦略部署を中心として、党の外交交流戦線もまた積極的に海外の治国理政と社会建設の経験と教訓の研究を展開する。

樹立に尽力す

党の良好な国際的イメージ

新時代は更に我が党が公と成し、民衆と民主、進歩、開放のために執政しているという良好な国際的イメージを成すことを要請しており、国際社会、特に海外の政党政府要人に我々の発展の道、政党制度、執政理念の了解と理解を増強しなければならず、党の外交交流戦略は国家のソフトパワー建設の一つの重要な陣地を強化することである。

海外の政党政府要人の声に耳を傾け、詳述する言葉を理解し、十六大以来の党中央指導グループの提出した一連の理論革新の成果を宣伝することは、ここ5年来の外交交流工作の重要な内容だった。党の国際交流を手配する過程において外国の政党政府要人が全面的に、真実の中国を了解させることも党の対外交流工作の重要な目標だった。ここ5年来、我が党の招待に応じて来訪した絶対的大部分の海外の政党代表団は中西部地区を訪問し、中国の国情と我が党が公であり、大衆のための執政の趣旨を深く理解した。

政治家は、政党政治の主要な行為媒体である。ここ5年来、我が党は党の国際交流を通じて数多くの政治的人物と接触を行い、広く新しい友人と交流し、深くよい友人と交流し、古い友人を忘れることはなかった。彼らは与党の指導者であったり野党の指導者であったりもした。すでに重大な責務を背負った実権派であったり、間もなく指導者になるであろう青年政治家もいた。すでに国交のある政府要人であったり、未だに国交のない指導者であったりもした。中国に対して偏見を持っていた非常に多くの人物が、我々の工作を通じて中国に対する認識が改変し、我が党を了解し理解するようになり、我が党の友人となり対中友好の中堅の力となった。

あらゆる人類文明の成果を受け入れるという心理状態で、謙虚で広い心で”他山の石”を学び参考にすることは、新しい政党外交の”中国の特色”の一つである。これは、党の国際交流の全方位構造と開拓工作を継続する上だけでなく、党の国際交流の内包するものを体現しており、最終目標は、我が党の開放革新という新しい国際イメージを作り上げることである。

※            ※            ※

新世紀の新しい段階、党の外交交流工作はすでに新しい歴史の起点に立っており、未だかつてないチャンスと挑戦に直面している。党の十七大開会は即ち、党の外交交流工作がまさに真に改革開放、特に十六大以来の新しい規律、新しい経験と新しい特徴、科学分析により出現した新しい状況、新しい環境と新しいチャンスを総括することであり、未来の発展の青写真を全般的に計画することだ。胡錦濤同志を総書記とする党中央の指導の下に信じて、中国共産党の外交交流は普段に新しい業績を得るのだ。

人民日報「積極探索中国特色政党外交新格局
十六大以来中国共産党的対外交往
中聯部部長・王家瑞

胡錦濤が総書記となった十六大以来の党としての外交政策を高く評価し、十七大以降も継続していくと高らかに謳いあげています。

十六大以前の外交姿勢を知らないので、上記の外交姿勢が新しいものなのかどうか、画期的な転換であったのかどうかは知りません。共産党による世界革命という時代と比べれば「イデオロギーの違いを超えて」なんていうのは画期的なことなのでしょうが、んなもんソ連が崩壊して終焉した遺物ですし。

しかし、未だに「マルクス主義」やら「世界に対して社会主義運動を展開」なんぞほざいているところを見るに、イデオロギーに凝り固まっている連中、軍あたりを気にしているのかなぁ、なんて思ったりもします。

上記の記事から様々なことが伺えます。

  1. 中共の存在にかなりの危機感を抱いている
  2. 対外イメージが非常に悪いと自覚している
  3. 中西部地域に海外投資を引き込もうと必死
  4. 十六大から5年間は様々な妨害にあって思うような外交が出来なかった

「世界中のあらゆる政党の盛衰を研究せよ」なんて文句が何度も出てくるあたり、中共が自身の存在にかなりの危機感を抱いていることが伺えます。そのために「イデオロギーの違いを超えて」交流を推し進めているというわけです。

この動きは、対日外交にもすでに現れていて、自民党や民主党と党として定期会談を約し、すでに何度か開催されています。安倍さんが首相となってから、幹事長であった中川秀直が党外交として何度か訪中していました。

民主党の小沢さんが、親中福田さんに遅れを取るまいと、訪中するようなことが報じられていましたが、小沢民主党が主体的に動いているというよりは、中共の政策に乗っかっているだけということなのかも知れません。以前、北京で中国脅威論をぶって会談を拒否された前原さんも、今なら会談してもらえるかも知れません(笑)

前原さんの会談拒否と共に、中共内部で外交姿勢がギクシャクした出来事と言えばやはり呉儀おばちゃんのドタキャン騒動です。当時は、軍内部からの強硬な反対によって胡錦濤が呉儀を急遽呼び戻さざる得なかったというような情報が流れていました。

「外交部と一致協力して・・」という文句が何度も出てくるあたり、やはり中央と外交部の間に確執があるのだなぁ、ということも伺わせます。

自身の危機感からなのか、海外の政党の盛衰を研究しているという姿勢には恐ろしいものを感じますね。民主政治の弱点も当然掴んでいるでしょうし、その弱点をついて中共に利するような工作を当然行っているでしょうしね。

そして、あらゆる国家、”地域”のあらゆる政党と交流と言うのなら、台湾の民進党とも対話しないとな。

4.台湾

(1)楊部長より、台湾による国連加盟についての公民投票の動きについて、実質的には独立運動であり、中国を分裂させようとしている、中国の主権と領土を侵害している等強く懸念を表明。また、日本側による台湾の国連加盟についての立場表明について評価する旨発言。

(2)これに対し、麻生大臣より、いずれかの側による如何なる一方的な現状変更の試みも支持できない、国連への台湾の加盟は支持できないとの基本的立場を説明した上で、友人として言えばとしつつ、民進党との対話を行わなければ、台湾側は中国の期待する方向と逆の方向に向かうのではないかと言及。

(3)これに対し、楊部長より、1992年の「一つの中国」との合意を民進党が認めれば話ができる旨発言。

外務省「ASEAN関連外相会議における日中外相会談(概要)

民進党との対話。あらゆる”地域”ともしているところから、その方向へ進んでいるのかな、とも少し思う。

それにしてもこんなことを言えるほどに日中交流は深くなっていたのですね。「相手が嫌がることはしない」でしたっけ、福田さんの座右の銘はw

表題にある「平和共栄と和諧の世界」とは、30日に報じられた新華網の記事の冒頭に次のようにあったのです。

過去5年、国際社会の風雲の変化は激しく、中国は急速に発展した。中国政府はちょうどこの時期に”和諧”理念を提出し、世界平和、安定と共栄を推進するために打ち出した新しい外交理念だ。

2005年9月に中国の指導者自らが国連60周年首脳会議の席上で発表した「努力建設持久和平、共同繁栄的和諧世界」という重要講話を発表して以来、和諧世界はすでに中国の対外交流の代名詞となった。

新華網「推動建設和諧世界――中国外交的新理念

ふぅ〜ん、知らなかった。オリンピックのスローガン「一つの夢、一つの世界」みたいな気持ち悪さを感じます。

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posted by タソガレ at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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