小沢の辞任は日中関係を強固にする

2007年11月05日

上海市党委員機関誌『解放日報』の小沢辞任に対する論評記事。

日本政界の風雲児・小沢一郎は辞職を宣言し再び波乱をもたらした。9月12日安倍晋三が与党自民党総裁の職務を辞任すると宣言し政局の変動をもたらしたのは2ヶ月ほど前。最大野党の党首の辞職は日本の将来の政局に新たな変数をもたらしたことに間違いはない。これは日本の政治に小泉という強者統治が終焉した後に訪れた新たな激動期に入ったことを意味するのかどうか、注目に値する。

小沢一郎は日本の政界の経験豊かな政治家で、かつて『日本改造計画』を出版し、一時名を馳せた。著書の中の「正常な国家」に関する記述は、非常に多くの日本の政治家の手本となった。小沢の政治の宿願は、日本で英米のような二大政党制を設立を推進することだ。今年の参議院選挙で、小沢が指導する民主党は大勝利し、一曲に与党自民党を打ち破り、参議院で最大政党となり、小沢は二大政党が実現するとの自信を深めた。そこで、小沢一郎は深謀遠慮、一か八か『反テロ特措法』通過をできるだけ阻止し徹底的に自民党を壊滅しようとした。しかし、自民党の新総裁として首相に当選した福田康夫は、実力が伯仲していたと言える。数度の党首会談を経ても小沢の計画は何の進展もなく、いたるところに行き詰まり、四面楚歌となり最後には憤然と辞職せぜるを得なくなった。

小沢の辞職は多くの方面からの圧力による。その中でも最も主要なものは、民主党内の不満と反対だ。小沢と福田は立て続けに会談を行い、そのな中で自民党と民主党による大連立政権樹立の協議が進められた。小沢の態度は積極的で、会談終了後直ぐに民主党幹部会議を開き討論した。しかし、小沢が大いに失望したのは、会議が自民党との連立政権樹立という提案を拒絶し、計画に自民党との連立政権への協議に反対したことだ。民主党内部の数人は、小沢が積極的に福田と大連立政権について協議していることに対して不満を表明し、小沢も彼の意見が党内で尊重されておらず、党内で彼に対する不信任が広がっているのを感じた。そして、日本国内では小沢の最近の行動に対して失望していた。小沢が『反テロ特措法』問題に対して強固な立場を堅持することを、日本の国家利益と国際的イメージを損なったと自民党以外からも強烈に批判され、その他の野党からも小沢は権力に目がくらみ、自民党との大連立政権を樹立し与党陣営へ入ることを企んでいると批判された。その他、小沢はアメリカの再三にわたる要求を顧みず、国会で『反テロ特措法』が通過することに反対を堅持し、ある程度、日米同盟関係に影を与えることになり、このためアメリカからの圧力をも受けたのかもしれない。しばらくして小沢一郎は、アメリカの非常に良い人脈から、アメリカの各方面からの期待を久しぶりに受け、非公式になアメリカの日本に対する”窓口”だと称せられた。今回小沢は自説に固執し、非公式にアメリカの”警告”を受けたのか、知るよしもない。

小沢一郎は1993年に自民党から離党し新しい党を作ったのだが、今回は彼は民主党代表の職務を辞任したことで彼にすでに何の力もなく何も出来ないことを明白に示した。小沢の努力によって日本の二大政党の雛形は形作られたが、小沢の辞職で二大政党が交代して執政するという青写真は依然として漠然としている。小沢は辞職生命の中で、民主党は”力量不足”だと明確に表明し、日本国民は、非常に多くが自民党は良くないと思っているが、同様に民主党に対しても本当に政権担当能力があるのか疑心暗鬼である。小沢の辞職は必然的に民主党の力量を更に削ぐこととなり、ひどい場合は民主党内部の対立が激化し、更に党が分裂する可能性がある。自民党は福田康夫の穏健な指導の下、長期政権となる可能性が非常に高い。参議院で多数を占めていないとはいえ、自民党は衆議院で依然として安定多数をしめており、これは政局の安定には非常に重要なことだ。福田康夫と小沢一郎は会談の中で接近し、ある部分の問題で共通認識に至っており、将来の日本政局の変動の中で、小沢一郎と自民党の協力の可能性が完全に消えたわけではない。もしこのようなことになれば、自民党が安定して長期に執政する上で有利となる。

そのため、全体的に見ると、今回の小沢の辞職が日本政界に対する震撼の度合いは、1993年に離党したときの影響に及ばず、彼の影響力とアピール力は、すでに大いに弱まっていたということだ。将来の日本政界が各種変動と小幅な振動を受けることは免れることはできないが、基本的に政局の安定は維持されるだろう。これは、中日戦略互恵関係を一歩進め強固とするのによい機会にもなるだろう。

(復旦大学日本研究中心副主任 郭定平 教授)

新華網「小沢辞職再掀波瀾 日政局平添新変数(解放日報)

最後の一文、「風が吹けば桶屋が儲かる」ですかね。

「政局が安定すれば中日関係に資するだろう」ですか。我が振り顧みず随分と上から物を言ってくださる。それとも自身に言い聞かせているのかな?

上海の大学教授の分析を上海市党委員の機関紙が報じている、その上海市は胡錦濤によってガツンとやられているというようなことを考え合わせると、最後の一文や小沢評に色々と思惑が隠されているようにも見え、妄想を刺激されます。小沢民とは本当によくできた当て字(笑)

それにしても、ちょうど安倍さんの突然の辞任で日本中が蜂の巣を突っついたような状態の時に来日していた賈慶林に対して小沢さんは、

日本も中国と同様に大きな転換期に来ている

NHKニュース「小沢代表 政権交代実現に全力
ウェブ魚拓(キャッシュ

なんて言っていたのが遠い昔のよう。

当時は、十七大を控え賈慶林は中央からいなくなると思っていたので、何て失礼な挨拶をする御仁だ(w、なんて思っていたのですが、最低得票数だったという噂がありながらも賈慶林は常務委員に残り、方や参院選の勝利で飛ぶ鳥の勢いであると持ち上げられていた小沢さんが表舞台から去る。いやー、政界は一寸先は闇とはよく言ったものです。

安倍さんが党首会談を申し込んだ時点で会談を飲んでいれば・・・なんて今更ながらのように思います。

で、慰留しとるんですか・・。

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posted by タソガレ at 23:49 | Comment(2) | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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この記事へのコメント
かなり普通に分析していると思いました。

>日本国内では小沢の最近の行動に対して失望していた。小沢が『反テロ特措法』問題に対して強固な立場を堅持することを、日本の国家利益と国際的イメージを損なったと自民党以外からも強烈に批判され

>日本国民は、非常に多くが自民党は良くないと思っているが、同様に民主党に対しても本当に政権担当能力があるのか疑心暗鬼である。

これが小泉政権時代だと、色がついて、尾ひれがついて、「ものすごい文章」になっていたかも知れませんね。
Posted by aJap at 2007年11月06日 06:41
安倍さんが首相に就任したころからフィルタが徐々にはずれだし、十七大終了後、更に顕著となっているように思えます。
日本に関するポジティブな報道が氾濫していたりもします。なので、先の尖閣への突入には面食らった次第。

って、オジャワさんツヅケンノネ('A`)

ナンジャソレ

新華社さんも速報流してます。
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2007-11/06/content_7022280.htm
Posted by タソガレ at 2007年11月06日 23:29
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