11月26日にTBSのニュース23が来日中のウイグル人活動家、ラビア・カーディルさんを10分ほどの特集として取り上げていました。テキスト化してみます。
女性キャスター:オリンピックの開催を来年に控えて治安維持の強化を内外にアピールしている中国ですが、その影で政府に反対する人々をテロリストとして弾圧しているという指摘があります。今夜の特集は、かつて中国で巨万の富を築きながら、ある一言をきっかけにテロリストのレッテルを張られた女性が主人公です。彼女が見た今中国で起きていることとは。
ナレーション:今月7日、一人の女性が初めて日本を訪れました。ラビア・カーディルさん61歳。2年前、中国のウイグル自治区からアメリカに政治亡命した女性です。中国政府は、この三つ編みを結ったこの小柄な女性を中国語の表記で「恐怖分子」、「テロリスト」と断じています。
ラビア(字幕):旅の疲れはありません。温かい歓迎に感謝します。
ナレーション:ラビアさんは、中国政府によるウイグル人への弾圧を平和的に訴えて注目を集めノーベル平和賞の候補になりました。
ラビア(字幕):私は「ウイグルの声」を皆さんに届けようと日本にまでやってまいりました。
ナレーション:今回の来日でラビアさんは、政府に批判的なウイグル人たちがテロリストのレッテルを張られ今年だけで5,000人以上が逮捕されるなど弾圧の実態を伝えたいと言います。
ラビア(字幕):30人も集まればありがたいのに立ち見の人までいて驚きました。
ナレーション:中国の広大な国土のおよそ6分の1を占める新疆ウイグル自治区。中央アジアの国々と国境を接するこの土地は、石油や石炭などの地下資源が豊富です。人口930万人のウイグル人のほとんどはイスラム教徒で、民族意識の高まりから90年代に入って中国からの分離独立を求める動きが目立つようになって来ました。背景にあったのは「同化政策」に対する反発です。これは今年7月、中国沿岸部で働くウイグル人女性たちを撮影した映像です。
ウイグル人女性(字幕):働き始めた4月20日から7月20日まで一度だって工場の外へ出たことはありません。
ナレーション:中国政府は、ウイグル人女性を10万人単位で移動させ、過酷な条件で働かせていると言います。(映像はウイグル人女性らの集団住居)
ウイグル人女性(字幕):どうして、こんな所に来てしまったんだろう(涙声)。両親も反対だったのに役人が無理強いしました。
ナレーション:ラビアさんは、こうした女性達が自治区の外で定住し中国人男性と結婚が増えれば更に同化が進むだろうと言います。
ラビア(吹き替え):経済力をつければウイグルの貧困を何とかできると信じていました。
ナレーション:ラビアさんは、70年代初めにクリーニング店を始めて成功をしました。公務員の1か月分に近い金額を1日で稼ぎ出したと言います。やがて不動産業に乗り出し、まだ珍しかった百貨店を経営するころには中国に10人いる大富豪の一人に数えられるようになりました。この頃、地方の有力政治家でもあったラビアさんは当時中国共産党の指導部を信じていたと言います。
ラビア(吹き替え):ウイグル人の扱いがひどいのは自治区にいる中国人のせいであって、北京にいる指導部に事実が伝わればきっと状況はよくなると信じていました。
ナレーション:一向に事態が変わらない中、あるときラビアさんは大胆な行動に出ます。1997年北京の人民大会堂で当時の江沢民国家主席や今の胡錦濤国家主席を前にウイグルの人権問題について突然演説を始めたのです。
ラビア(吹き替え):当時の李鵬首相がいました。私は演説の後、指導部に向かって「信じていますよ」と言ったんです。李鵬首相はにっこり笑いました。江沢民主席は「中国共産党はあなたを信頼しますからあなたも共産党を尊重しなさい」と言いました。
ナレーション:しかし、この演説から1ヵ月後、全ての役職を解かれました。更にその2年後アメリカに住む夫に独立運動に関する新聞記事を郵送したとして逮捕され、6年の獄中生活を送るのです。
ラビア(吹き替え):莫大な資産を持ち、大きな影響力を持つようになった私がウイグルの指導者になるのを中国政府は恐れたのでしょう。
ナレーション:2年前アメリカに政治亡命したあとラビアさんは世界中を駆け回りウイグルの実情を訴えてきました。その一方で身代わりになるかのようにウイグルにいる2人の息子が刑務所に送られたと言います。
ラビアへのインタビュアー(日本語):今は全く連絡が取れない状態なんですか?
ラビア(字幕):(涙を浮かべ少し詰まりながら)私は子供を愛する母親です。(以下吹き替え)子供を刑務所に掘り込めば母親が黙ると思ったのでしょう。○○(聞き取れず)世界中のウイグル人はみんな私の子供です。(以下字幕)私はそのウイグル人たちの声です。中国人は私の声を止められない。
ナレーション:ラビアさんは今回、1ヶ月にわたって北海道から山口まで8つの都市で講演を行いウイグルの現状を伝えてきました。話を聞いてくれるならと地方都市で行われた30人ほどの集まりにも足を運びました。そんな旅の途中、悲しい知らせが舞い込みます。ウイグル人の青年3人が処刑されたのです。罪状は国家の分裂を企てた罪でした。
ラビア(字幕):オリンピックを控えた今、逮捕されると思い刑罰を言い渡されます。
ナレーション:ラビアさんが今最も恐れているのが、同化政策が更に進んでウイグル民族そのものが消え去ってしまうのでは、ということです。自治区の教育現場では、4年前からウイグル語が規制されていて中国語の出来ないウイグル人の教師が一掃されたといいいます。
講演会参加者:私も昨年中国へ遊行で行ってきているんですけれども、こういう事実を全く知らないので、もっともっと伝えることによって日本人は考えるだろうと思います。
ナレーション:今後もアメリカのワシントンに拠点を置き、ウイグルの人権問題を平和的に訴えて行くというラビアさんとシリクさん夫妻。ウイグルの声が巨大な中国を動かし、生まれ育ったウイグルの地に再び戻れる日がやってくるのか。そして残された息子や娘たちと再会できる日は訪れるのか。
ラビア(吹き替え):奇跡は起きると信じています。ウイグルが自由になれば、それは世界に2,000万人いるウイグル人にとって、そして私にとって一番幸せな瞬間です。(以下字幕)この腕で「自由」を抱きしめます。
女性キャスター:中国と言いますと経済発展や環境問題など一つの大きな国として捉えることが多くなっていますのでね、ウイグルのような複雑な民族問題があることになかなか日本では目が向かないですよね。
男性キャスター:中国政府からは「恐怖分子」、「テロリスト」と呼ばれているラビアさんですけれども、本人は武力による闘争は否定していまして、あくまでも平和的手段で人権の改善を訴えていく、そういった考えを強調しています。
女性キャスター:ラビアさんは今回の来日で「日本は経済大国でアジアで最も民主的な国である。人権問題に関わる義務があるのではないか」と繰り返し訴えていたということです。
NEWS23「「テロリスト」と呼ばれた女性 中国発展の影で」
ラビアさんが来日中に処刑された3人の青年とは、昨年の12月25日に武装警察などが「テロリストの訓練キャンプ」を急襲した際に逮捕した者と発表されています。
この事件で、武装警察側1人が死亡し、「テロリスト」側は18人が死亡、17人が逮捕されています。今回は、この17人のうち6人に判決が言い渡されいます。ちなみに死亡した武装警察官は四川省出身で、当時ウルムチで盛大に葬儀が行われていました。
中共の発表では、海外から支援された「テロリスト」らで、破壊分裂独立活動を行い、不法に爆薬などを所持していたとあります。
そしてラビアさんの子供たちですが、2006年11月に脱税によりアリムは懲役7年罰金50万元、もうの息子ハルは罰金10万元、アリムが経営していた会社にも700万元ほどの罰金が課せられました。
- 関連記事
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- 「漢族の入植が進むウイグル」
- 「カテゴリ:ウイグル・新疆・中央アジア」
東京公演の様子が「東トルキスタンに平和と自由を」の中で詳報されています。
この中から少し。
同化政策の一環として、2006年から就職を斡旋するという口実で16歳から25歳の未婚の女性を強制的に移住させるようになった。2006年6月から各地に『就職斡旋所』をつくり、若く美しい16歳から25歳までの未婚女性という条件で移住させていた。しかし該当女性が減ってから次第に条件を緩くし、美しくなくても、16歳以下でも移住させるというようになっていった。例えば2006年まででカシュガル地区だけでも24万人の女性が強制移住させられている。
東トルキスタンに平和と自由を「ラビアさん東京講演」
- 以下は、ラビアさんの大阪での講演会に出席された方々のブログです。
- (参考:真silkroad?「ラビア・カーディル大阪講演詳報」)
- 中国女性/ジェンダーニュース+「ウイグルの人権活動家・ラビア・カーディルさん大阪で講演」
- 世界平和を求めてさん「命を懸けて」
- 香蕉@多桑の雑記帳「ラビア・カーディルさん」
- 老兵の独り言さん「 元「良心の囚人」ラビア・カーディルさん!大阪で熱く語る。」
この中から、世界平和を求めてさんの記事から少し。
通訳者の方の写真は撮らないでください、容姿や性別についてもネット等で語らないで欲しいというアナウンスがありました。というのもラビアさんの通訳をしたのがバレただけで中国政府に拘束されるのはほぼ確実だからだというのです。そのような心配があったので会場を準備するとき、通訳者をパネルで囲って見えないようにしましょうという案が出たのですが、通訳者本人はそれは不自然だし、私は会場の人に見えても構わないとおっしゃられました。命の危険を冒してでもウイグル人の惨状を伝えたいという気持ちがとてもよく伝わってきました。
世界平和を求めてさん「命を懸けて」
カシュガルだったでしょうか。あるお店で日本語がえらく達者なウイグル人に出会ったことがあります。何でも日本で農業関係の勉強をしていたとか。知らないだけでウイグルと日本との繋がりは以外と深かったりするのかも知れませんね。
その後、この人たちの集団とへべれけになるまで飲んでえらいことになりましたが(笑)
- 外部関連サイト
- 真silkroad?
- 世界ウイグル会議(日本語版)



NHKも『激流中国』で、虎の尾を踏んでしまったようだし。
連日「新思考」を遠まわしに支持するコラムを掲載している団派ファンの「読売新聞」も、(靖国は当然のごとくさておいて)慰安婦問題では、「産経新聞」以上に戦っていましたね。
TBSは、内部が内乱状態という話もありますが、どうなんでしょう?
T氏の影響力減退のおかげだとしたら、やはりめでたい、というべきなのか。
本来「人権」にうるさいこの手の方々がもっと声を大にして訴えるべき事柄ですから、正道に戻ったということでしょうかね。素直に拍手を送りたいと思いますw
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・・・・。