中国国内で活動しているチベット人作家・唯色のブログに記されてある10日以降のチベットの情勢について。
チベット人側の消息筋情報で正確なのかどうかは確かめようがありません。しかし、続々と出てくる映像やら画像などを見ていると・・・ということで紹介しておきます。
強調は原文のママ。強調箇所は情報を更新(訂正)した箇所のようです。随時情報が更新されています(しかも結構な頻度で更新されています)。最新情報は、リンク先をご覧ください。尚、画像は訳者が挿入したものです(地図を除く)。
3月10日
ラサのデプン寺の僧侶500人が平和を求めたところ、当局の軍警に殴打され、催涙弾などを使われ、50〜60人の僧侶が逮捕された。そして寺院を包囲し、水を止め、周辺の飲食店を閉鎖し、寺院の僧侶の生活は苦しい立場に追い込まれている。
ジョカン寺の前で14人のセラ寺の僧侶がチベット国旗を掲げて抗議し、当局の警察に殴打され、逮捕された。多くのチベット人がこの惨劇を目撃し、警察に止めるよう哀願したが、3人のチベット人がこのために逮捕された。
アムド(青海省東チベット族自治州)華隆県徳査寺の僧侶が平和的な行進を行い、当局軍警に退散させられる。
アムド(青海省東チベット族自治州)貴南県魯倉寺(ルツァン・ゴンパ)の僧侶が平和的な行進を行い、当局軍警に退散させられる。
3月11日
ラサのセラ寺の僧侶600人が平和を求めたところ、当局の軍警に殴打され、催涙弾などを使用され、僧侶が逮捕された。そして寺院を包囲し、水を止め。周辺の飲食店を閉鎖し、寺院の僧侶の生活は苦しい立場に追い込まれている。セラ寺周辺には民衆が集まり、武装警察に僧侶を虐待しないようにと哀願している。
ラサの多くの部門は、3.10、3.11事件の緊急報告会を開き、各単位の責任者は、各自部下の幹部職員や支部機関から最近の事件について簡単な報告を行った。何人かの責任者は「デプン寺の数百人の僧侶が集団でラサに行く前に、ラサ検問所近くで武装警官が阻止した」、「セラ寺数百人の僧侶がラサでデモを行う予定である」などと状況などを簡潔に述べた。何人かの責任者は「そのほかの地区の寺院でも若干の規模の違いがある事件が発生しているが、主にやはりラサに集中している」と述べ、別の官員は「武装警察と問題の人間との間で身体の衝突が発生」したなどと述べた。非常に多くの部門は事態の発展した状況を述べるとき、幹部職員および家族は敏感出来事が発生する地域の立ち入りを禁じたことを強調し、更に「むやみに話したり勘ぐったりしてはいけない」と強調し、何人かの単位の責任者は、事態の重要性を強調する際、「これはチベットの長期安定の局面に対する厳しい挑戦だ」、「事件は拡大傾向にある」などという言葉を使った。
3月12日
ラサのデプン寺の2人の僧侶が手首を切り、セラ寺の僧侶が絶食抗議を始める。
3月13日
ラサのガンデン寺の数百人の僧侶、曲桑寺の150人以上の尼僧らがラサ市にやって来て平和を求めたところ、当局の軍警に包囲される。ラサの著名な三大寺院などが当局によって閉鎖される。
3月14日
午前、ラサのラモチェ寺の100人近い僧侶が、連日のデプン、セラなどの寺院の鎮圧に対してデモ行進を行い、当局警察に阻止され殴打され、チベット人民の憤怒を誘発し、しばらくして数万人の民衆による大規模な抗議へと発展し、過激な事件が発生し、当局は大量の軍隊を入城させ鎮圧した。ラサのいたるところに軍用車両、装甲車を配置し、催涙弾を使用し、発砲し、局部地域を封鎖し、ガァ瑪貢桑住民区などといったラサの旧市街一帯で、殺戮と捕縛とが実施された。この日の晩は夜間外出禁止令が敷かれた。これは1989年以来最大規模のチベット人の抗議行動だ。中共政府側は10人死亡と発表したが、チベット亡命政府は、受け取った情報から殺されたチベット人は100人に達すると発表した。信頼できる情報によると、ラサ公安部門は、14日から当局が発砲禁止令を取り消し、軍警がデモに対して気軽に発砲できることを知っていたという。
アムドのラプラン寺の所在地――甘粛省南チベット族自治州夏河県では、ラプラン寺で行われる1年に1度行っている「非常に長い」仏事活動の後、午後2時に400人以上の僧侶や群衆が多くのチベット国旗を掲げ、人民街に沿って「チベット独立」、「ダライ・ラマばんざい」、「宗教の自由を」などのスローガンを大声で叫び、県委員、県政府と公安局の門の前まで平和的行進を行い、晩までに当局の軍警の武力で退散させられた。
3月15日
ラサは当局が投入した正規軍に統制され、全面的に捜査捕縛行動が展開され、信頼できる情報によると、少なくとも600人が捕らえられたという。全市戒厳で、引き続き夜間外出禁止令が敷かれ、何重にも軍警が厳重に警備している。当局は政府のウェブサイトで「公告」を発表し、「期限までに自首するよう」抗議者に警告し、最終期限は3月17日の24時であると発表した。
ラサ周辺のいくつかの県、例えば達孜(タクツェ)、曲水、林周、ムジュ コンカなどでも行進と抗議が発生。
アムドのラプラン寺の所在地――甘粛省甘南チベット族自治州夏河県では、1万人以上の僧侶や民衆(老若男女)が街頭で大規模なデモ行進を行い、現地公安と武装警察とで激しい衝突が発生し、その後、当局は蘭州軍区の40両以上の大砲のある軍用車両、20両以上の装甲車を要請し、抗議デモの完全に素手の老若男女に向かって発砲し、多くのチベット人が死傷し、20人近くが捕らえられた。
その夜、アムド(甘粛省甘南チベット自治州州府)合作の主要な寺院が協力し僧侶が行進を行い、当局の軍警に包囲される。合作市の東一路一帯の民衆もデモ行進を行い当局の軍警に力で蹴散らかされた。合作市の民族師範専門学校のチベット族の学生は平和的に抗議を行い、学校の党委員と衝突が発生した。
アムド(甘粛省甘南チベット族自治州)の碌曲県郎木寺(ランムース)でも大規模なデモ行進が発生し、当局の軍警に退散させられ包囲される。
カム(四川省甘孜チベット族自治州)の道孚県では、数百人の僧侶や民衆が行進しビラをまき、当局の軍警に退散させられた。
3月16日
ラサ市内のいくつかの地域で再び抗議が発生し、当局の軍警が鎮圧捕縛し、信頼できる情報によると少なくとも300人が捕らえられたという。全市戒厳下。昼頃、ラサ市内の主要道路と市の環状道路である第二環路で、捕らえられた40人以上のチベット人が軍用車両に乗せられ見せしめのために町を引き回された。2台のパトカーが先導し、2台の軍用車両の上で、40人以上の若いチベット人男女が、両手を縛られ、頭を抑えつけられ、それぞれの後ろには銃を持った軍人が立っていたという。
ラサ近くの達孜県では30〜40人が逮捕され、ムジュ コンカ県では僧侶らが平和的にデモ行進を行い、当局軍警の鎮圧にあい、一部の僧侶が逮捕され、一部の僧侶はこの地から逃れた。
サムイェー寺一帯、那曲地区のある那曲鎮でも行進と抗議活動があった。
パンチェン・ラマの主寺―シガツェのタシルンポ寺でも抗議活動があった。シガツェ地区のいくつかの地方でも僧侶と民衆らの抗議活動があった。
午前、アムド(四川省アバチベット族自治州)アバ県の僧侶と民衆1万人以上がデモ行進を行い、当局軍警が鎮圧、発砲し30人以上が死亡した。犠牲者は、僧侶、学生、遊牧民、妊婦1人、5歳の子供1人、そしてチベット文中学初等21組のlhundup tsoという名前の女の子。午後4時、現地チベット人知識分子・覚勒達瓦(学校の先生で2006年に現地の毛皮焼却グループの一人)らが捕らえられ、現在行方不明。千人以上の軍人、およそ70台の軍用車両、30台の軍用バンが県を包囲。現在、18体の遺体がセゲド寺に届けられ読経し鳥葬にふし、そのほかの遺体はそれぞれ他の教派の寺院に送り届けたが、非常に多くの人が行方不明だ。
アムド(アバチベット族自治州)紅原県に数百人の軍人が増派され駐留。
アムド(アバチベット族自治州)朗木寺(ラムス)の抗議事件では軍警が発砲し、3人が死亡、多数が負傷し、現地の病院は負傷者の受け入れを拒否した。
午後、アムド(青海省海南チベット族自治州共和県)(チベット語ではチャプチャ)の僧侶と民衆がデモ行進を行い、当局の軍警に退散させられらた。
午後、アムド(青海省黄南チベット族自治州同仁県)(チベット語ではレゴン)のアムドの大僧院ロンウォ寺内で300人以上の僧侶と民衆が抗議活動を行い、数千人の武装警察に取り囲まれ、十数両の軍用車両と装甲車が街中を警邏している。
青海省果洛チベット族自治州瑪卿県のラジャ寺で平和的なデモ行進が行われた。
午後、カム(四川省甘孜チベット族自治州)炉霍県の各寺院がデモ行進の準備を行い、現地は各寺院に幹部を派遣し力で阻止し、千人以上の軍人をそこに駐留させた。
午後、アムド(甘粛省甘南チベット族自治州)瑪曲県で空前の規模の抗議活動が発生し、瑪曲県チベット文中学校とチベット文小学校の学生と現地寺院の僧侶が先導し、瑪曲県で千人以上の民衆が街頭に出て、多くのチベット族以外の店舗が破壊し、16台の自動車を焼き、殆どの郷鎮部門が次々と破壊した。中共軍警は発砲し12人のデモ参加者のチベット人を射殺し、80人以上を逮捕、200人以上が負傷した。死亡した中の1人は合作市医学院を卒業したばかりの仁青多傑、およそ25歳。17日晩から政府は戒厳活動を開始し、各単位に24時間待機し勝手に持ち場を離れることのないようにと命令を下した。
アムド(甘粛省甘南チベット族自治州)碌曲県でも抗議事件が発生。合作でも釘事件が発生し、回族の店舗が焼かれた。甘南の卓尼(チョネ)寺、恰盖寺などの多くの寺院でも抗議活動があり、衝突事件はまだ発生していない。
その晩、甘粛省の省都・蘭州で、西北民族大学チベット語学部の500人あまりのチベット人学生らが運動場に座り込み、校内にラサの状況を知らせるビラを張り、ラサなどのチベットの地のチベット人は苦楽を共にするという願望を表明した。午後4時から座り込みを始め、チベット語学部の多くの教授、この学校の院長がチベット人教師が会い前後して学生に座り込みを止めるよう説得してが、学生達は17日の晩まで座り込みを続け、7人の学生が座り込みを続けた。
現在、成都西南民族大学では大量の軍警が巡邏監視しており、チベット人学生が行動しないか憂慮している。成都の武侯祠は厳戒態勢で、チベット人区域は警察が厳しく見張っている。
甘南合作師範専門学校、青海師範専門学校、四川省甘孜州、アバ州のいくつかのチベット人学校でも抗議行動が行われた。
唯色博客「西藏各地2008年3月10日之后大事記.最新動態(随時更新)」
強調は原文のママ、画像は訳者
アバ県での激しい衝突の中で捕らえられたチベット人知識人・覚勒達瓦が、2006年の毛皮焼却グループの一人と紹介されていますが、この毛皮焼却は当時、ダライ・ラマの動物保護の観点から発せられた一声で始まった運動で、チベット人たちが寺院に自身の毛皮を持ち寄り焼却したというもの。
その後、あまりの運動の広がりに当局が禁止に。寺院で焼却している映像は以前に紹介したことがありました。
14日の夏河でのデモ行進と当局による弾圧の様子は以前紹介したとおりです。
- つづき「チベット情勢@3月17日〜20日」へ


